市民参加・協働のまちづくり
| [解説]「参加」と「協働」はどう違うのか?(つづき) |
2006/4/4
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●解答例の関係図は、下図の通りである。
この関係図に基づいて「参加」と「協働」を説明すると、次のようになる。
参加……市民が、自分が加入している団体(組織、法人)の運営に関わること。
協働……市民または団体が、他の市民や団体と協力して取り組むこと。
つまり、まずは、「市民」を自立した存在と考え、自らの意思で「自治体」「NPO」「コミュニティ」「企業」などに「加入(→)」するものと考える。
次に、それぞれの団体の運営に関わる部分を「参加(⇒)」と考える。「NPO」「コミュニティ」における会員と「企業」における株主の場合は意思決定権者であり、「自治体」における有権者が「議員」「首長」に意思決定を委ねているのとは異なるが、団体の構成員が団体の意思決定(ないしは、その前段としての意思形成)、執行、評価などに関わることを「参加」と考える。
そして、それらの団体、あるいは、個人としての「市民」が、相互に協力して取り組むことを「協働(⇔)」と考える。
平たく言うと、団体内部に関わる動きが「参加」で、団体間や団体−市民間など、外部との関係で行われるものが「協働」である。
「市民」にとっては、どこかの自治体の「○○市民」であることは1つの側面に過ぎず、「○○市民」として自治体の運営に「参加」する一方で、NPOの会員(あるいは、一個人)として、自分が「○○市民」である自治体と「協働」することがあり得る。
市民は自治体の主権者であるから、代行機関である行政と主権者が「協働」関係にあるのはおかしい、との論説もあるが、「市民」には複数の側面があると考えれば、「協働」関係にあると考えてもおかしくない。
●したがって、自治体の場合に当てはめると、次のようになる。
参加……市民が、構成員として自治体の運営に関わること。
協働……市民または団体が、自治体と協力して取り組むこと。
ただし、これまで「市民参加条例」という場合は、自治体の運営のなかでも行政活動への参加を対象としたものであり、議会活動への参加は除かれるのが一般的である。
また、単に「協働」ではなく、「市民協働」という場合(狛江市、志木市など)は、協働に取り組む市民または団体が、当該自治体の構成員でもあることを強調していると言える。例えば、協働の対象として登録する団体の代表者は、当該自治体に住所がなくてはならないといった決まりを設けたりしている。
なお、これまでの市民参加条例を見ると、「市民=在住者」でも「市民=住所を有する者」でも「市民=有権者」でもないことが多く、市民は「在住、在勤、在学、在活動」とすることが多い。「○○市民」として「加入」すると言っても、当該自治体に住民票を移すということに限らないことに注意が必要である。
●最後に、実際の市民参加条例や協働条例で、どのような方法が規定されているのかを確認しておきたい。
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市民参加条例
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協働条例
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| 審議会等への参加 |
参加・参入の機会(市が行う業務への参入、協働事業など) |
| 公聴会、意見交換会 |
登録制度 |
| ワークショップ、市民会議 |
活動拠点 |
| 意向調査(アンケート調査) |
財政的支援 |
| 市民意見提出手続(パブリックコメント) |
基金 |
| 市民政策提案手続 |
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| 住民投票 |
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●「参加」と「協働」の用法は一定しておらず、市民参加条例や協働条例づくりの現場では、今後も議論が繰り返されると思われる。筆者の案も、そんなときの1つの検討のたたき台にしていただければ幸いである。
※ 「[解説]自治基本条例の『自治体の憲法』としての論点」、「[書評]市民自治の憲法理論 <憲法記念日に読む一冊>」もご覧ください。
(東京ランポスタッフ・庄嶋 孝広)
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