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まちづくりニュース

市民参加・協働のまちづくり
カレッジランポ「市民参加条例の検証」に各地から52名が参加
2006/1/27


●2005年12月10日(土)午後1時30分〜4時50分、東京学院2F教室(水道橋)にて、東京ランポの公開講座であるカレッジランポ2005「市民参加条例の効き目を検証する」を行った。
 筆者は、当事業の担当事務局、ならびに当日の司会、視点提供、ファシリテーターを行った。


●審議会等における公募委員、公園や計画づくりのワークショップ、条例案のパブリック・コメントなど、市民が自治体の行政活動に関わる機会が増えている。そんな市民参加を、市長の方針や担当課のやる気に左右されないで、どんな場合にどんな方法で行うかをルールにしたのが市民参加条例である。東京・埼玉・千葉・神奈川では8市町が制定済である。
 市民参加条例を見ると、参加の対象となる行政活動、参加の方法が並んでいる。果たして、条例に書かれた方法がどんなケースでどのくらい使われているのか?使われていないものがあるとしたら、何が原因でどんな改善が必要なのか?
 この日は、先行事例として2年超の運用実績のある、「和光市市民参加条例」(埼玉県和光市)、「狛江市の市民参加と市民協働の推進に関する基本条例」(東京都狛江市)、「宮代町市民参加条例」(埼玉県宮代町)を題材に、担当職員からの報告を受けて、条例の「効き目」を検証し、よりよく「効く」ための知恵を出し合った。
 会場には、首都圏を中心に各地から52名(報告者3名含む)が集まった(左記人数以外に東京ランポ理事・スタッフが6名)。プログラムは下記の通り。

プログラム
1. 市民参加条例の検証の視点 庄嶋孝広(東京ランポスタッフ)
2. 事例報告
 ◆和光市市民参加条例・・・全国初の市民政策提案手続を制度化
   加藤賢司さん(和光市市民まちづくり推進課)
 ◆狛江市の市民参加と市民協働の推進に関する基本条例・・・参加・協働一体型
   金築宏美さん(狛江市市民協働課)
 ◆宮代町市民参加条例・・・公募委員登録制度、市民参加計画などを持つ
   伊東高幹さん(宮代町総務政策課市民参加推進担当)
3. 報告事例に対する質疑応答
4. 報告事例をもとに市民参加条例を検証


●量的に評価できるものとして、「行政は条例通り実施しているか」については、審議会等で公募委員が採用されるようになるなどの半面、諮問事項の公表や会議開催案内の公表などが十分に行えていないといった実態がわかった。一方、「市民は反応しているか」については、公募委員の応募者やパブリック・コメントの提出者の顔ぶれがなかなか広まらないなどの悩みが聞かれ、会場からは、市民が参加するためには、情報がわかりやすく早期に提供される必要があるとの意見も聞かれた。
 また、質的に評価すべきものとして、「対象にふさわしい方法がとられているか」については、和光市で市民参加を行っている施策の66%で複数の方法を併用して、様々なタイプの参加ができるように努めていることがわかった。「市民が力を発揮できるよう運用されているか」については、宮代町では、いくつかの審議会等をケース・スタディとして、発言時間は十分か、検討期間は十分かといった細かい検証を行うことで、改善を図っているとの紹介があった。狛江市でも、公募委員へのアンケートを試行して、運用面の問題の発見に取り組み始めたとのことであった。

市民参加条例の検証の視点
○量的に評価するもの
 行政が実施する方法(審議会等の公募委員の採用、パブリック・コメントなど)
  (1)行政は条例通り実施しているか
  (2)市民は反応しているか
  (3)行政は市民の反応に対応しているか
 市民が自主的に活用する方法(市民政策提案手続、住民発議による住民投票など)
  (4)市民は活用しているか
  (5)行政は市民の活用に対応しているか
○質的に評価するもの
  (6)対象にふさわしい方法がとられているか
  (7)市民が力を発揮できるよう運用されているか(会議の進行など)
  (8)市民参加の結果が行政活動に影響を与えているか


●今回は、「セミナー」というスタイルのため、「3.質疑応答」に時間を割かざるを得ず、「4.検証」は触り程度で終わり、踏み込みが足りなかったことは否めない。検証項目についても、量的に評価するもの5つ、質的に評価するもの3つを手探りで設定したが、それぞれの項目にどんなデータを対応させるかは不明確で、報告者による回答の仕方も、データに基づくもの、エピソードに基づくもの、印象に基づくものなどまちまちとなってしまった。
 そこで、今回のカレッジランポは、市民参加条例の検証のスタートと位置づけ、2006年度には、検証項目と検証方法を深めたうえで、今回報告対象とならなかった自治体も含めてヒアリングを行い、一定の検証結果をまとめる予定である。これから市民参加条例づくりを行う自治体が、単に先行事例の条文の検討に終始せず、実際の運用状況を知ったうえで取り組めるような材料を提供したい。

●現在、東京ランポは、四街道市市民参加条例市民委員会で、市民参加条例づくりのアドバイザーを務めている。2006年1月25日(水)に行われた第5回市民委員会で、早速、今回のカレッジランポの報告を行った。そこで配布した資料が、今回の報告を簡潔にまとめたものになるため、下記に掲載しておくので、ご参考いただければと思う(実際に配ったものから、若干修正している)。
 カレッジランポ2005「市民参加条例の効き目を検証する」報告

●カレッジランポの詳しい報告は、「事業報告 カレッジランポ2005 市民参加条例の効き目を検証する」に掲載しています。

季刊『まちぽっと』No.9(2006年夏号)にて、市民参加条例の検証を特集する予定です。合わせてお読みください。 こちらへ
「カレッジランポ『公募市民会議』に首都圏各地から52名が参加」和光市市民参加条例、施行後1年の運用状況もご覧ください。

(東京ランポスタッフ・庄嶋 孝広)

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