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まちづくりニュース

市民参加・協働のまちづくり
つくば市で審議会等を改革する条例を市民が提案
2005/2/25


●2005年2月24日(木)午後7時10分〜9時20分、つくば市竹園公民館和室にて、「市民協働の勉強会」が行われ、31名が参加した。
 勉強会を主催した「つくば市の行政と市民との協働を推進する会」(代表/矢澤容子さん)は、市民による条例づくりを活動の中心に据えている。2004年3月議会では、「住民が行政と協働してまちづくりに参画できる基本ルールの策定を求める請願書」を提出し、全会一致で採択された。
 その後、「基本ルール」としての条例づくりに向けて動き出し、講演会、勉強会などを行ってきた。将来的には、自治基本条例や市民参加条例、(都市計画系の)まちづくり条例などにも取り組む意欲を持っているが、まずは既存システムの改革から着手すべきとの考えで、「審議会等の公開条例」に取り組んでいる。
 会が、他市の条例も参考にしながら作成した条例案は、2004年8月に市議会議員全員に送られ、有志の議員によって、2004年9月議会で提案された。しかし、議員提案の案件は、議会最終日の本会議での議論となってしまうため、十分に議論できないといった反対意見に遭って、そのときは否決されている。
 このたび、学識者のアドバイスももらって修正したうえで再提案する運びとなり、その条例案を会のメンバーや一般市民、そして議員(この日は6名が参加)にお披露目するのが、この日の勉強会の後半のテーマであった。
 また、条例案の発表・検討に先立ち、審議会等を含めた市民参加の現状や必要性を整理したいとのことであった。そこで、会の中心メンバーであり、東京ランポ会員でもある野口修さん(前つくば市議会議員)に依頼され、前半に筆者から「行政と市民参画の現在−その必要性とは」との演題でお話をさせていただいた。


●会が提案する「つくば市審議会等の会議の公開及び運営に関する条例」は、「審議会等の公開」(傍聴可能、資料の傍聴人への提供、会議録公開など)だけでなく、「審議会等の設置の要件」や「委員の構成」も含み、審議会等に関して広く規定する内容となっている。
 川崎市、竜ヶ崎市、町田市など他市の条例を参考にしながらも、開かれたつくば市政を実現する思いを込めて、次のような特徴を持たせている。
  
1.条文を読むだけで意味が理解できるように心がけた。
  
2.会議の議案を開催前に公開し、市民に意見を求めることを努力項目として入れた(第7条)。
  
3.傍聴者にも会議の資料を提供することを義務付けた(第9条)。
  
4.会議録の閲覧許諾とインターネットでの公開を義務付けた(第11条)。
  
5.審議会等の設置の要件を厳格にし、委員の構成を定めた(第12・13条)。
  
6.会議がこの条例に沿って行われているかを審査する委員会を設置した(第14条)。
 提案された条例案について、公開される会議情報の内容(委員氏名や報酬など)をきちんと明記すべき、兼任の規定をもっと厳しくすべき、会議の設置期間の上限についても明記すべき、指定管理者が設置する施設運営協議会のような会議も対象となるような規定が必要、といった意見が、参加者から熱心に寄せられた。
 これまで国や県の政策を受けて、開発路線を見直すことなく走ってきたつくば市政。人口減少や都心回帰で都市間競争が厳しくなるなか、開発ではないまちづくりのあり方が必要になる可能性は高い。従来の開発路線のなかで政治力を得てきた層とは異なる発想が必要になるとしたら、様々な市民の意見表明や議論を保障する仕組みは不可欠である。
 この日の意見なども反映したうえで、2005年3月議会での再提案をめざしている。議会初日である3月1日に市議会議長と話し合いを持ち、3月議会に提案するか相談するという。このような市民発意の提案活動が実り、審議会等を改革する条例がつくば市に生まれることを期待している。
 
 つくば市審議会等の会議の公開及び運営に関する条例(案)

●審議会等の改革は、筆者も、2005年度に本格的に調査提案したいと思っているテーマである。審議会等はどの自治体にも相当数存在し、新たな市民参加手法の創設に比べると、公募委員の導入などの形で、市民参加型に改編しやすい面がある。一方で、長年の慣習に縛られて運営方法などが変わりにくく、旧態依然となりやすいという面もある。
 提案にあたっては、具体的なデータを根拠として挙げなくてはならず、まだこれから調査が必要なところである。さしあたっては、2004年度に実施した、東京・埼玉・千葉・神奈川の市区を対象とする「市民公募委員調査2004」のアンケート結果を、季刊『まちぽっと』4号(2005年4月末発刊予定)で報告したいと考えている。
 データの裏付けがないと確たることは言えないのだが、筆者がこれまで調査したり見聞したりしてきたなかで、審議会等の改革の論点として考えられるものがいくつかある。つくば市での勉強会でも提示した内容であるが、下記に掲載しておく。
 
 審議会等の改革の論点 〜より広い市民の参加で「合意形成」の役割を高めるために〜
 なお、この論点提示の前提として、従来、審議会等には、学識経験者などからの「専門意見の聴取」と各種団体の長(や議員)が集うことによる「合意形成」(または利害調整)の役割があったとの捉え方がある(行政法学者の室井力氏も「諮問行政は、大別して、民主的・総合的・利害調整的諮問行政と専門的・技術的諮問行政とに分けることができる」としている)。最近、『自治体法務NAVI vol.3』(第一法規)に寄稿した小論「市民参加において『公募』が持つ意味」でも、少し触れているので、ご一読いただければ幸いである。

(東京ランポスタッフ・庄嶋 孝広)

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