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まちづくりニュース

市民参加・協働のまちづくり
第6回豊島区自治基本条例区民会議開催
2004/7/22


・2004年7月17日(土)午後1〜4時、豊島区民センター5階音楽室にて、第6回豊島区自治基本条例区民会議が行われた。筆者は傍聴した。以下では、後日、自治基本条例担当係長に電話取材した内容も合わせて、報告したい。

・当日の配布資料に合わせて「第6回」と呼んでいるが、実は「第1回」が正確なのかもしれない。
 と言うのは、2004年5月に発足した区民会議は、第1回から第5回までは「準備会」という位置づけで開催され、会議も公開されてこなかったからである。「準備会」の間に、区民会議のスケジュールのほか、会議の会則、区との間に締結するパートナーシップ協定の内容などが検討されてきた。そして、この日の冒頭に事務局からも説明があったように、この日パートナーシップ協定を締結するに至って、ようやく「正式発足」したと言える。

・ただ、この区民会議の「準備会」は、三鷹市の「みたか市民プラン21会議」ほか、いくつかの自治体に見られた「準備会」のスタイルとは異なる。それは、三鷹などのケースが、「準備会」の後に公募が行われて、新たなメンバーが加わったのに対し、豊島の場合は、当初から「区民会議」としての公募に応じた40名が、自らの「区民会議」のルールやの目的を決める段階を「準備会」と呼んだものである。
 いずれにせよ、この日、正式に発足したことで、会議の傍聴が可能になったほか、会議録の公開、区ホームページでの自治基本条例のページ開設などを行うそうである。

・この日配布された、第5回準備会の会議録(確定前)を見ると、前回、会議の目的について話し合われたことがわかる。当初、2004年11月までと目途を立てていた会議期間では短すぎるということで、2005年3月を目標に「区民会議案」を作成することになった(パートナーシップ協定にも、その旨記載された)。
 では、「区民会議案」とは何か。第5回のときに、「区民会議案」がとり得る形態として「条文」「要綱」「意見・提案」の3つが提示され、メンバーの意見が聞かれている。そこでは、「条文」までつくるべきではとの声も一部にはあったものの、時間的、力量的な制約などを考えて、条例の要点や構成を示す「要綱」が適当ではとの意見が多かった。但し、「要綱」だけでは行政側に都合のいいように解釈されかねないので、特に重要な箇所については詳しく記述する、といったところで落ち着いたようである。

・さて、この日は、30名弱のメンバーの出席があり、テーブル付椅子で二重に円陣を組むような形の席配置になっていた。
 この日のテーマは、「豊島区自治基本条例研究会報告書」について学習するということであった。この「研究会」というのは、2003年10月より2004年3月まで、自治基本条例について調査研究する目的で設置された機関である。委嘱を受けたのは、学識経験者2名(辻山幸宣・地方自治総合研究所主任研究員、小原隆治・成蹊大学教授)、区民3名、職員6名(うち庁内公募3名)の計11名であった。区民3名は、まちづくり協議会メンバー、基本構想策定ワークショップメンバー、婦人団体メンバーで、いずれも区民会議にも参加している。また、副座長であった小原氏が、区民会議の「準備会」座長となっている。

・この日の議論の素材は、研究会報告書を「論点整理」した配布資料と、行政経営課長による「都市の自治を考える−豊島区自治基本条例研究会報告書を読んで−」と題した講義であった。
 行政経営課長の話では、都市において自治基本条例が必要であるのは、都市は住民の流動性が高く共同体的なつながりが乏しいため、ルール化することによって規範をつくる必要があるからということであった。特に、今後、区財政が厳しくなっていくなか、住民自らが取り組める部分を担っていくことで、区行政の限られた資源をより必要なところに振り向けていく必要があるとのことであった。また、投票や圧力団体を通してだけではなく、個々人が討議に参加していけるような「熟議民主主義」についても紹介があった。

・理念的な内容が大半を占めた行政経営課長の話のなかで、唯一具体的であったのが、現在、区長自らが区内各所で説明会を行っている、「地域区民ひろば」構想についてであった。
 これは、公共施設の再構築・区有財産の活用の視点から、ことぶきの家、児童館、区民集会室、社会教育会館、小中学校の地域開放施設の5つについて、地域住民による自主管理、自主事業展開に移行する構想のことである。それを、「自治」の視点でも捉え、自治基本条例のなかでも、研究会報告書に言う「コミュニティと区民の自治」の項目のなかで位置付けていきたい、というのが区の意向のようである。行政経営課長からは、住民自らが施設運営をすることを通して、地域が教育力をつけて「市民」を育てていく(シティズンシップ・エデュケーション)効果が期待されるとの話もあった。
 この日は、研究会報告書全体の学習のはずであったが、多くはこの「地域区民ひろば」構想について、意見交換が行われた。説明会にも出たメンバーからは、財政難による行政の仕事の肩代わりという見方が区民の主な反応であったと、説明会の様子が紹介された。自治会や民生委員などの人材の現状を見ると、本当に自主運営できるような人材が地域から出てくるのか、という疑問も示された。また、「地域区民ひろば」構想という現実が先行すると、自治基本条例づくりのうえでフリーハンドがなくなる、との意見も聞かれた。
 後ほどパートナーシップ協定締結のために訪れた区長も、厳しい財政状況のなかで自治体としての生き残りをかけた正念場であり、その行革の一環として「地域区民ひろば」構想を推進したい、との決意を述べていた。
 なお、「地域区民ひろば」構想については、次回の区民会議で学習会を行うことになっている。

・この日の最後に、「豊島区自治基本条例区民会議案の策定に関するパートナーシップ協定」が締結された。区民会議案の取扱いについては、「区は、区民会議案の主旨を最大限に反映し、条例案を策定します。」となっている。
 なお、区民会議案がまとまるまで行政側の動きがないわけではなく、行政側としても職員プロジェクトチームを立ち上げて、自治基本条例について調査研究しながら、区民会議との間でも意見交換を進めていきたいとのことであった。

・会則で、区民会議には代表は置かないことになっており、パートナーシップ協定への署名は、運営委員が行った。4名からなる運営委員は、自薦・他薦によって選出されたとのことで、準備会の段階でも、「準備会」座長である小原氏とともに、会議の企画に関して、事務局との話し合いに参加していたという。正式発足した今後は、これまで事務局が行っていた会議の進行も、運営委員が担っていく方向のようである。なお、区民会議メンバーではない学識経験者の小原氏は、今後は助言者のような形で関わることになりそうだ。

・月2回ペースで行われてきた区民会議も、8月は一休みということで、次回は、8月25日(水)午後6〜9時に、豊島区民センター4階第2会議室で行われる。
 その日までの宿題として、「豊島区の自治を考える上で自分が一番重要だと思うこと」「自治基本条例の中に盛り込むべきだと思う項目(いくつでも、箇条書きでも)」「その他、自由意見」を、「夏休みの課題シート」に書いて提出することになっている。

 豊島区ホームページ 区民会議発足のお知らせ
 豊島区ホームページ 自治基本条例のホームページ

「第7回豊島区自治基本条例区民会議開催」「第8回豊島区自治基本条例区民会議開催」「第10回豊島区自治基本条例区民会議開催」「第13回豊島区自治基本条例区民会議開催」「第17回豊島区自治基本条例区民会議開催」「豊島区の自治基本条例づくり、区民会議案まとまる」もご覧ください。

(東京ランポスタッフ・庄嶋 孝広)

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