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まちづくりニュース

市民参加・協働のまちづくり
志木市民委員会へのメッセージ−第1期の終わりにあたり
2004/3/3


※ この記事は、「志木市民委員会・平成15年度全体委員会開催」の続きにあたります。

・筆者は縁あって、志木市民委員会には発足当時からお付き合いさせていただき、この全国初と言ってもよい、本格的な常設の大規模公募市民会議に注目してきた。
 上記に紹介した委員の感想を見ると、様々な試行錯誤の跡がうかがえて、今後の市民参加の仕組みを考えるうえで、大変貴重な材料を豊富に提供している。ともかく、市民参加の手法の良し悪しは、机上で考えていても始まらないため、このような仕組みを果敢に実践した志木市民と市長・職員に、心から賛辞をお送りしたい。
 志木市民委員会が発足してからの2年余り、当初は、市民委員会からの情報提示の要請に戸惑っていた職員も、いまでは、会長の望月さんが「役所のなかに市民委員会の知らない資料はない」と言い切るほど、情報を共有する姿勢に変貌した。
 昨年12月13日に行われた、平成16年度予算案をめぐっての行政案と市民委員会案の突き合わせは、会場の参加者にわかりやすく示す方法などの面で、工夫の余地は大いにあったが、この全国でも例のない市民による予算案編成の試みも、今後実践を通してさらに改善されていくであろう。なお、市民委員会案を反映して、8事業1,510万円が削減された。
 最近は、とかく「市民参加ブーム」で、票集めのために首長が市民参加を公約したのではないかと疑いたくなるケースにも出会うが、市民委員会のような大変手間のかかる手法をなし得たのは、やはり穂坂市長に、真剣に市民の意見を聞こうとし、真剣に市民に考えてもらおうとする姿勢があるからであろう。また、多くの時間と労力を費やして、前例のない仕事を全うした委員、仕事のやり方の大きな変化に戸惑いつつも、委員からの信頼を得られた職員、この当事者のがんばりは、本当に驚きである。

・この4月より、市民委員会も第2期に入る。再度、委員になることも可能である。
 実は、この全体委員会の少し前、会長の望月さんと担当職員の原田隆一さん(政策審議室主席主幹)にお会いして、第2期の課題などについて意見交換していた。
 望月さんにはいくつかの懸念がある。全体委員会でのあいさつにも表れているが、2期目になると、どうしても「べき論」が出てきて、自由な発想をしばってしまうことである。また、再任を認めているため、継続することで、市民委員会が「専門家化」してしまい、市民一般の感覚から乖離する恐れがある。
 原田さんも、2期目になると市長もより高度なことを求めるようになるのでは、と述べていた。また、継続する人と新規の人の間で、経験の差ややり方の違いのために、分離が起こりはしないかとの懸念も聞かれた。
 筆者は、市民委員会をどのような場と考えるかで、その適切なあり方は変わってくると考えている。市民委員会が、市民感覚に即した意見を出し合う場であるなら、委員はそのつど入れ替えた方がよい。そして、卒業生(前委員)は、NPOなどを自主的に立ち上げて、政策提言や事業実施を行う。市は、そのような専門化した市民の自主的で多発的な活動とも協働していく体制をとる。望月さんも原田さんも、一つの可能性として、同様のアイデアを持っていた。
 筆者が思うに、穂坂市長の描く、様々な主体が切磋琢磨して市をつくる姿を考えると、市民委員会でトレーニングされ、公共の仕事へのきっかけをつかんだ市民が思い思いに結社したうえで、政策課題ごとに集散して協働するあり方がふさわしいのではないだろうか。また、どんな市民参加の手法も、制度化された機構・組織のなかに同じ人が長くいると、新たな人が入りづらくなり、人材の固定化に悩まされることを考えると、委員が何度も再任されるうちに、同様の問題で行き詰まるのではないかと予感する。
 しかし、いまや「新しい地方自治の実験場」と化した志木市でなら、参加の裾野の広がりの停滞、モノ言う市民とサイレントマジョリティの乖離といった、市民参加の手法が抱える難題を克服できるかもしれないと、改めて期待している次第である。

「志木市民委員会の第2期が発足」「志木市民委員会が来年度市予算編成を開始」「志木市民委員会による市予算編成いよいよ大詰め」志木市民委員会による市民予算説明会開催「志木市の市民予算編成、来年度予算への反映結果」「志木市民委員会が全体委員会を開催、市長勇退後に向けた動き」志木市民委員会が4年間の活動にフィナーレもご覧ください。

(東京ランポスタッフ・庄嶋 孝広)

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