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都市計画関連のまちづくり 次世代都市構想研究会 第5回次世代都市構想研究会 議事要旨 日時:2002年8月10日(土) 14:30〜18:00 会場:東京ランポ事務所・2階会議室 参加者(7名):蔵方博史、K、松宮綾子【一般】 齋藤明子、庄嶋孝広、辻利夫、深田祐子【理事、スタッフ】 必読テキスト:『アメリカ大都市の死と生』(ジェーン・ジェイコブス 訳:黒川紀章) 鹿島出版会SD選書 テーマ:ジェーン・ジェイコブスの都市像 アメリカ大都市の死と生 第1章 報告者:松宮 綾子(日本女子大学4年) 歩道が安心して利用できるには、歩道が常に「多数の目」に見守られ、誰かしら歩道を使っている必要がある。子どもは、歩道で人々が交流するのを見ながら、社会を知り、育っていく。知らない子に無関心な大人の話が出てくるが、日本の大人も他人の子を叱れなくなっている。 近隣公園の周辺にいろいろな用途が混在したり、音楽会のようなイベントを催したりすることで、いろいろな目的でいろいろな時間にいろいろな人々が公園にやって来るようになる。 公共事業などに対して対抗できる力を持つためには、一定規模の近隣住区が必要である。 アメリカ大都市の死と生 第2章 報告者:蔵方 博史(都市計画コンサルタント) ジェイコブスが唱える、都市に多様性を生み出す条件は、4つある。 1つ目は、主要用途の種類を増やし、時間帯で異なる利用が行われるようにすること。2つ目は、区割りを小さくすることで、人と物の回遊性を創出すること。3つ目は、古い建物を混ぜることで、まちに温かみや経済的価値が付き、まちの文脈も保持できること。4つ目は、適度に高密にすることで、活気やにぎわいを創出すること。但し、高度利用化は時間をかけて行うこと。 地区内にほとんど全ての要素を持たせることはやりすぎではとの疑問もあるが、用途の種類の多さではなく、各用途の規模が地域に適したものであるかに、むしろ配慮すべきである。 ジェイコブスの都市像を深めるための参加者同士の議論 ・60年代にアメリカ留学したとき、映画そのままの郊外住宅地に、最初は天国に来たかと思った。しかし、そこの住民は、人種や所得が均質なうえ、ライフスタイルまで一緒だった。 ・公園イベントの話が出てくるが、アメリカでは、夜の公園が恐いということで、ナイトバスケットボール大会を行ったりする。地域行事やエスニシティの祭りにも頻繁に使われる。 ・日本では、公共空間の使いづらさがある。また、私有地だがみんなが使える「共空間」も足りない。総合設計制度の公開空地も、容積率ほしさに設けられている印象がある。 ・日本では、ストリートミュージシャンや大道芸人が少ないが、警察が取り締まることが一因である。こんど東京都が大道芸を認めたと思ったら、審査したうえでの認定制度である。 ・大道芸の発祥が「河原者」であるように、私有地でない河原や門前で暮らして生計を立てる人は昔からいた。路上で商売したり、物乞いしたりしてでも生き延びられるのが都市である。 ・「公−共−民」に分けるのは最近の解釈で、いまのアジアに見られるように、経済発展する前は、特に意識せずに路上や公園を「共空間」として使って商売していた。 ・欧米では、カフェや飲み屋に集まったり、夕食後に本屋で読書会をしたりする。お店がパブリックスペースとなっており、そこから野球チームができたり、歳末募金が行われたりする。 ・日本人は、都会に住んでいても、生活スタイルは田舎者である。夜早く家に帰って寝てしまうのでなく、歩ける近さの飲み屋で、地域の人と交流してから帰るスタイルがあってもよい。 「私が住んでいたのはこんなまち」ワークショップ 参加者各自が、これまで住んだまちから代表的なものを複数選び、それぞれ、@住居形態(戸建、マンションなど)、A最寄品を買う場所とそこに行く手段、B買回品を買う場所とそこに行く手段、C近所づきあいの程度、を発表したうえで、住んだなかで一番好きなまちを選んだ。 自分が住んだなかではこのまちが一番好きだ!! 庄嶋…いま住んでいる西蒲田のマンション 利便性あり、ただ子どもがいると違うかも 蔵方…18歳まで住んでいた蒲田東口の公団 近隣関係と利便性よし、公園・緑もまあまあ 松宮…小学生まで住んでいた横須賀市の戸建 子ども時代なので地域とのつき合いがあった K…転がり込んでいた東大駒場寮 住環境なら成城だが、暮らしやすさは駒場寮が一番 齋藤…旧齋藤邸の後に建つ等価交換で得た現在のマンション 気楽に暮らしている 深田…高校生まで住んでいた川崎市の集合住宅 便利だし、近所とのつき合いもあった 辻…ラーメン屋時代の大井町の店舗住宅(現住所) 懐かしいが、いま住むのはムリだろう 近所とのつき合い ・近所とのつき合いがあることを、一番好きなまちに選んだ理由として挙げる人が多い。家族構成が異なれば、違うまちを選んだという人もいる。 ・高校や大学に行くと、学校社会に入ってしまう。また、大人になって住み始めたまちでは、地域に関わるきっかけがない。やはり、地域とのつき合いが生まれるのは、自分が子どものときか、自分に子どもができたときのどちらかであることが多い。 活気・利便性と快適性のバランス ・ジェイコブスが褒めるような、ごちゃごちゃしているが、にぎわいや人のつながりのあるまちのよさに納得する一方、庭付戸建のような快適な住環境へのあこがれもあるのではないか? ・庭付戸建であっても、すぐ近くでちょっとしたものも買えないようでは、魅力はない。 ・親戚が住んでいた、青山の都営住宅が一つの理想。庭付平屋で、近くに商店街があって、夏には盆踊りもあって、おまけに芸能人が通うボーリング場があって、あこがれていた。 東京の人は地方に住めるか? ・地方から東京に出てきた人は、いくつかある選択肢のなかから選んで東京(圏)に住んでいる。逆に、東京で生まれ育った人は、東京以外で住んでみたいところはあるのか? ・大阪に住んだことがあるが、東京にいると、何もやっていないといけないような気になるが、大阪は、そこにいるだけでよいという気楽な感じがあって好きだ。 ・京都は、雰囲気はいいが、地域社会にとけこめるのか不安。他の地方についても同様。 ・20〜50万の都市には行きたくない。私が子どもだった、人口600万人くらいの東京が好きだ。にぎわいがあり、文化もある。いやいや仕事のために出てきて住むのではなく、都会が好きな人が住んでいた。これくらいの人口なら、しゃれた映画館や専門的な本屋も成り立つ。 ・車の免許がないので、東京のように、公共交通機関が発達しているところでないと困る。 ・ごちゃごちゃしたまちがいい。同じ東京でも、多摩部には住みたくない。 (東京ランポスタッフ・庄嶋 孝広) |
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