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都市計画関連のまちづくり 次世代都市構想研究会 第3回次世代都市構想研究会 議事要旨 日時:2002年6月15日(土) 14:30〜17:30 会場:東京ランポ事務所・地下会議室 参加者(18名):浅野幸子、蔵方博史、K、〆野啓子、野田哲平、松宮綾子、森田朱香、山川秀樹【一般】 新井美沙子、伊藤久雄、小泉秀樹、齋藤明子、佐々木貴子、庄嶋孝広、辻利夫、早川淳、 林泰義、深田祐子【顧問、理事、スタッフ】 必読テキスト:都市計画の構造転換−地域社会からの発意と都市計画の公共性(小泉秀樹) 『新都市』1月号収録 コミュニティベィストプランニングと公共性(林泰義) 『都市計画』234収録 テーマ:コミュニティ・ベースト・プランニング まちづくりと新しい公共 報告者:林 泰義(X計画技術研究所所長、東京ランポ顧問) まちづくり、都市計画の目的は、住民・コミュニティが本来の力を発現できる状況をつくり、持続可能なコミュニティ、そして都市へとつなげることである。 そのような状況をつくるには、様々な主体が「私」を開いて「新しい公共」のメンバーとなることが必要である。社会に開かれた社会資源は、社会資本によって活かされ、自分たちで地域の問題を解決したり、地域に必要なものを自分たちで生み出したりする地域力となっていく。 新しい公共への変容を生むには、ワークショップのような視覚化された手法でコミュニケーションを刺激することや、ITを使った情報ネットワークを活用して、状況自体を学習の場とすることが重要である。また、社会実験として、コモンズ、コンテストグランド、コンペティッションなどが生み出されてきた。例えば、世田谷まちづくりファンドのようなコンペティッション方式は、役所の窓口で補助金をもらうのと違い、みんなの前で発表しあうことでパブリックな場となる。このような場を通して、様々な主体同士の新しい関係が生まれてくる。 現場の発意から始まって、小さなプロジェクトを積み上げ、まちをつくっていくというプロセスをどう循環させるか。常に個人が関わり合えるような、空間的にも組織的にも小さな単位をまちのなかに育てることが重要である。 まちづくりのシステムの例として、世田谷区のNPOを支えるシステムも、1980年段階と比べると、現在では大幅に整っていることがわかる。 以上をまとめると、@現場からまちへの取り組み→A新しい公共を生む→Bまちの社会資本形成→C創発の仕組→D社会実験の伝達と評価→E社会システム制度・仕組・変革、という「状況づくりスパイラル」となる。Eが制度化された都市計画とも言え、それがまた新たな状況づくりの出発点となっていく。 ワークショップとまちづくりの公共性 報告者:小泉秀樹(東京大学助教授、東京ランポ理事) これまで日本における公共性は、国の官僚が判断するものであった。そのため現在、公共性を再構築するための作業が、2つのフェーズで同時進行している。1つは、未完のままであった西欧型の近代社会を完成させようというもの。もう1つは、そのフェーズを通り越して、分節化した市民・市民組織の発意の集合としての、新しい公共を模索しようというものである。 ワークショップは、後者の立場に立っており、誰にでも開かれている、異なる立場の人たちが入る、基本的な能力を獲得する、といった場となっている。 日本の建築のありようは、官が統治する日本社会の縮図であったが、今後は、地域社会のプラットフォームとしてのワークショップを行い、そこでの討議を通じて相互調整がなされ、個々の建築に反映されるようにしなくてはならない。 但し、ワークショップだけやればよいのではなく、いろいろなシステムが重層的になってうまくいく。ワークショップの可能性を追求すると同時に、補完する仕組みを考える必要がある。 日本都市計画の構造転換の方向 報告者:小泉秀樹 コミュニティ・ベースト・プランニング(以下、CBP)は、コミュニティの計画という意味ではない。市民社会は分断されたいろいろな組織の集合であり、各々がいろいろな発意をするということを前提として都市計画を考えるというのが、報告者なりのCBPの解釈。そのため、個人や組織が力をつけるための支援が重要になってくる。 多様な発意を前提とした意思決定の仕組みには、発意→協議→決定→司法的判断という段階がある。従来の日本では、官僚は間違わないという前提になっているため、必要最低限の意見だけ聞けばよく、協議の場がなかった。短期的には、協議の段階をどう整えるかが重要であり、審議会の参加者を必要に応じて変えられる、審議会とは別に協議の場をつくる、協議の技法を開発する、といったことが考えられる。 CBPでは、総合性、長期性、広域性をどのように確保するのか。総合性は、いろいろなモザイク模様の発意が合わさって発揮される。長期性については、長期的なプランが必要なのではなく、状況によって柔軟に対応できるようなプランニングシステムが安定していることが重要である。広域性は、市民組織であっても扱うことは可能であろう。 フリーディスカッションのなかでの追加的説明 「社会資源」と「社会資本」の違い ・「社会資本」という言葉は、日本ではインフラのように捉えられるが、ここでは「社会資源」を生かすソフトなものと考えている。(林) ・「社会資源」は原石であり、「社会資本」で磨くことによって、ダイアモンド(と同時に、次の原石)になると考えるとよい。(小泉) 関係性の発生と蓄積 ・コラボレーションの仕方には、強制的連帯のシステムと契約的連携・連帯・調整のシステムがある。後者のような、できるだけ政府が関与しないシステムの方がより重要であり、CBPにとっても肝心なこと。相互に情報が共有されて、自己調整されるようなことがあってはじめて、創造的なことが生まれてくる。(小泉) ・まちづくりフィールドが発生していると呼ぶとき、そこにはお互いの関係性が発生し、蓄積されてきている。信頼関係があることで、連携できやすい状況が用意される。普通なら建築紛争などが発生する場面でも、違った展開になる。(林) 「発意」をどう生み出すか ・コンペティッション方式のような機会の窓、提案する権限の提供、ワークショップ、コミュニティスクール(学習会)、まち歩きなど、新しいまちづくりの技法を活用する。(小泉) ※ 参加者から出された意見は、報告者の追加的説明に概ね包括されているため、ここでは省略します。 (東京ランポスタッフ・庄嶋 孝広) |
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