東京都の建築確認型総合設計制度の
適用除外地域・緩和上限値指定
2002.12.27

東京ランポ


 今年7月の建築基準法の改正によって、建築確認型総合設計制度(※1)が創設され、同法の施行日である来年1月1日から運用されることとなった。
 この制度と懸念される問題点はこれまでの月刊ランポでも再三にわたり取り上げてきたが、特定行政庁(※2)には都市計画審議会の議を経て適用除外地域と容積率の緩和の上限(1.0〜1.5倍まで)を指定する権限が与えられている。11月に公布された政令によって、東京都では多摩部の8市(八王子、立川、武蔵野、三鷹、府中、調布、町田、日野)は市長に、その他の市及び23区は都知事にその決定権限があることとなった。
 このうち都及び各市の方針では、中央区・墨田区・品川区・新宿区の一部をそれぞれ指定容積率の1.2倍・1.1倍とした他は全て適用除外地域、あるいは指定容積率通りとすることとなり(表参照)、同内容の案がそれぞれの都市計画審議会に付議された。

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 現段階では都及び各市の都市計画審議会での審議も終了しており、広報紙で掲載されている、あるいは告示済みの市もある。いずれにせよ、法施行日の1月1日以前の施行は不可能なため、法施行と同日を施行日とする告示を待つばかりとなっている。
 また、神奈川県内でも県の指定権限下にある区域は全域を適用除外地域とする案での都市計画審議会の審議は終了している他、横浜市・川崎市・横須賀市でも同様の取り扱いをする方針である。
 しかし、一方で横浜市は、国からかなり強い指導を受けており、当面全域適用除外地域とするが、近いうちに一部適用するように見直しをするとのうわさもあり、これが事実であれば、国の決定権限を拡大したり、全国一律の基準とした今回の一連の法改正と同様、国からの強い関与と圧力という、地方分権を進めていくべき時代への逆行性を感じざるを得ない。
 東京・神奈川では当面はほとんどの地域が適用除外となったとはいえ、今後適用除外地域の指定が解除されたり、緩和幅の限度値が変更されること、あるいは地区計画等を活用して容積率や用途地域が緩和・変更されることも考えられる。自分たちが住む、あるいは利用するまち・地域がどのような状態にあるのか、今後どのように変化していこうとしているのか、現状の建築確認型総合設計制度の運用指針を知ると共に、継続してその動向・情報に注目していく必要がある。
(東京ランポスタッフ・深田 祐子)

※1 住宅系の建築物において、一敷地や空地の面積・割合等一定の要件を満たせば、通常の建築確認と同じ手続だけで容積率が最高1.5倍まで緩和することができるようになった制度。
※2 建築主事(建物を建てる時の建築確認などの事務を行う人)を置く市町村についてはその市町村の長。その他の区域は都道府県知事。



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