第3回分科会 審議内容(概要)
C. 資料4(都市計画分科会今後の検討の方向性)に関して


C. 資料4

C-1.
民間の都市活動を促す都市計画の枠組みについて
-今後の検討の方向性-
(全文)
争点は赤で表示

C-2. 
委員からの意見
及び

1 現状認識

(1)本格的な都市型社会の到来を迎え、今後の都市整備のあり方が我が国の経済・社会の発展を左右。
 東京圏、大阪圏等は、90年代以降の経済の低迷の中、国際的にみて地盤沈下。
 地方都市では、中心市街地の空洞化、鉄道等による市街地分断といった構造的な課題が存在。

(2)このような状況の下、太宗の経済活動が行われ、我が国の活力の源泉である「都市」について、その魅力と国際競争力を高めることは、内政上の最重要課題。

(3)都市再生においては、民間に存在する資金やノウハウなどの民間の力を引き出し、それを都市に振り向け、さらに新たな需要を喚起することが決め手。
 ・土地の流動化の促進や金融システムの健全化といった経済構造改革を推し進める観点からも重要。
 ・民間都市投資を通じた都市の再生は、民間の都市活動の領域を拡大し、行政の効率的運営に資するもの。
 ・市民参加による草の根まちづくり運動の展開は、新たな都市的雇用を創出する可能性をも有する。

(4)国や地方公共団体は、都市の骨格を形成する都市基盤施設の整備を強力に推進する必要。
2 今後の検討の方向性

 都市づくりの計画段階では、「民」の取組の中に「公」的なものを認め、これを都市計画として受け止め、また、実行段階では、事業の実施主体がこれまで公的主体に限定されていたものを民間にも開放するなど、民間の資金力、組織力、事業遂行能力を活用する方向で検討する必要。
 また、優良な民間都市開発を行うために必要となる都市基盤施設については、その整備を強力に推進する必要。
(1)都市計画・建築規制について

 都市計画による土地利用規制は、民間の建築活動を規制・誘導し、良好な都市空間を形成する機能を有するものであることから、

 ○ 民間都市開発事業者に旺盛な投資意欲が認められる大都市地域においては、民間都市開発事業者の発意を適時適切に受け止め、都市計画を弾力的に変更するための仕組みが求められているのではないか。
   また、民間の投資を積極的に誘導する観点から、良好な市街地整備を実現するための事前明示性の高い土地利用計画の仕組みが必要なのではないか。

 ・民間の優良な建築計画を都市計画上受け止めるための制度としては、現在、特定街区、再開発地区計画等があるが、都市計画決定権者に幅広い裁量権が認められており、また、都市計画の実の決定までに相当の時間を要するなど、民間の優良な建築活動を積極的に促すための枠組みとしては、なお不十分。
 ・さらに、再繭発地区計画等の都市計画に適合して建築行為を行おうとする場合にも、蓉積率規制や斜線規制等の緩和を行うためには、特定行政庁の許可等の判断を待つ必要があり、民間都市開発事業者にとって、事前明示性の高い、時間コストの小さな制度とはなっていない。
 ○ 全国的には、住民等による地道なまちづくりの取組を都市計画に反映するための仕組みが求められているのではないか。
  また、住民等にとって、もっとも身近な都市計画である地区計画制度について、より分かりやすく使いやすいものに改める必要があるのではないか。

したがって、次のような施策について検討する必要があるのではないか。
@ 民間による都市計画の提案制度の導入
 ○ 地域住民によるまちづくりの取組や都市再生に資する民間都市開発事業者の創意工夫を都市計画に積極的に反映させていくため、民間による都市計画の提案制度を導入すべきではないか。
 ○ 提案内容については、当該提案の内容や提案者と提案を受けた地方公共団体との間の調整内容を住民等に公開することにより手続の透明性を確保するとともに、住民参加の手続を保障しつつ、都市計画決定権者が判断。
○ 提案者と提案を受けた地方公共団体との間で調整がうまくいかない場合には、国等(【注1】)が何らかの対応をすることが必要な場面も想定。
A 良好な市街地の整備を実現するための新たな土地利用計画の仕組み
 ○ 大都市等の既成市街地においては、不健全で非効率な土地利用を是正し、土地の有効・高度利用を促進するため、個々の敷地単位での建替えではなく、狭小敷地を統合し、街区全体としてまとまりある調和のとれた建築物の整備をより効果的に誘導する必要。
また、土地の所有者等の意欲がプロジェクトの実施に円滑に結び付くことが必要。
 ○ このため、次のような新たな土地利用の仕組みが必要なのではないか。
  イ)街区を単位として、良好な市街地環境の形成に必要な建築物のボリュームとオープンスペースの大枠(【意見1&2】)をあらかじめ方針として示した上で、事業の熟度の高まりに応じ、土地利用規制を伴う都市計画に移行し、大枠の範囲内であれば、多様な建築物の建築が可能な、事前明示性の高い仕組み
  ロ)街区を再編するためのインセンティプ(【意見3】)として、敷地規模が大きくなるほど容積率制限が緩和され、イ)のオープンスペース等の大枠によって市街地環境を担保することによって斜線制限、日影規制等の規制が緩和される仕組み
 ハ)都市計画に適合している琴築物については、特定行政庁の許可等によることなく建築物の建築が可能な、行政裁量が入らない、時間コストのかからない迅速な仕組み
B 地区計画制度の見直し
 ○ 地区計画制度の普及は、住民等のまちづくりへの参加意識を高めることに資するものであるととともに、街区単位で生まれる民間の投資意欲にこたえるものとしても、効果的。
 ○ 再開発地区計画及び住宅地高度利用地区計画と地区計画を統合し、多様なまちづくりのニーズに対応できる、より分かりやすく使いやすい一般的な制度として再構成すべきではないか。

(2)まちづくりの事業手法について
 まちづくりの実施段階においては、施行主体が公的主体に限定されている法定事業について、民間主体による事業の実施を認めるなど、民間の資金、ノウハウを積極的に活用する方向で検討する必要があるのではないか。
 したがって、次のような施策について検討する必要があるのではないか。
@ 民間の資金、ノウハウを活用する観点からの市街地再開発事業の見直し
 ○ 用地買収型の事業である第二種市街地再開発事業の施行者は、現在、地方公共団体、公団等の公的主体に限定されている。
 ○ 事業施行能力があるなど一定の要件を満たす民間主体に対し、第二種市街地再開発事業の施行権能を付与すべきではないか。
A 敷地共同化のための土地の交換
 ○ 土地の有効・高度利用を図るべき土地の区域については、土地区画整理事業区域内においても、共同化意向のある宅地の所有者等が敷地を集約化し、敷地規模を拡大することにより、良好な街区を形成することを可能とするような制度を創設すべきではないか。

 

(3)民間都市活動を支える都市基盤施設の整備について

 ○ 都市の骨格を形成する都市基盤施設の整備は、民間都市投資を促す観点からも重要であり、国や地方公共団体は、その整備を強力に推進することが必要。
 ○ さらに、優良な民間都市開発を行うために必要な都市計画道路等の整備について、都市計画事業として弾力的に事業認可を行うための運用改善や民間都市開発事業者の発意と能力を活用する仕組みが必要ではないか。

 

(4)多様な主体の参画を促進するための仕組み(【意見4】)

 ○ 民間に強い投資意欲が認められない地域においては、民間の投資意欲を引き出すための仕掛けづくりがポイント。中心市街地の活性化や木造密集市街地の解消、良好な居住環境の保全といった地域の課題の解決に向けて、有効な支援措置を講じることにより、住民による合意形成やまちづくりの取組を促す必要。
 ○ このため、多様な主体の自立性等を損なうことがないよう留意しつつ、
 ・まちづくり専門家の派遣等による情報の共有、相互調整等のための仕組み
 ・草の根まちづくり運動を育む観点から、例えば、地区計画により保全されている地域の環境を守り育てるような取組を行っている市民組織を支援するためのまちづくり基金等の設置について更に検討を深める必要があるのではないか。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【注1】前回の審議会の資料6「民間による都市計画提案制度の導入について(案)」では国が関与すること等を検討になっていたが、複数の委員から問題視する声が挙がっていた

 


【意見1】ボリュームとオープンスペースの大枠を決めるのは賛成だが、例えば街区単位でのみ決めてはデタラメなことになる。もっと区、都といった行政単位を超えた見方をする必要があるが、今のところそれをすることができない。

【意見2】大枠の範囲にどういう膨らみを持たせて表現していくかが重要。民間に任せることに関し限定条件を模索すべきという意見が出たが、例えば環境共生的な街区は各国でも研究が重ねれてきている分野である。

【意見3】敷地規模によるのではなく、目的によるインセンティプが必要。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【意見4】多様な主体の参画を促進するための仕組みの中で草の根まちづくり運動まちづくり基金が入ったのは分科会での議論の成果であると思う。


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