社会資本整備審議会 都市計画・歴史的風土分科会 第2回都市計画部会が開催されました。
【開催日時】 2002年12月13日(金)10:00〜12:30(30分程度超過)
【開催場所】 国土交通省11階特別会議室
【議事次第】 1. 開会
2. 議事
(1) 部会長の互選
(2)
都市交通・市街地整備小委員会、公園緑地小委員会及び下水道・流域管理
小委員会の中間とりまとめについて
(3) 長期計画について
(4) その他
3. 閉会
【審議内容 速報】
(1) 部会長の互選
東京電力前会長・荒木浩委員の退任に伴い、都市計画部会長の互選が行われた。
都市計画部会長に(財)民間都市開発推進機構理事長・松原青美委員が選出され、部会長代
理には東京工業大学名誉教授・黒川洸委員が部会長より指名された。
(2) 都市交通・市街地整備小委員会、公園緑地小委員会及び下水道・流域管理小委員会の中間
とりまとめについて
2-1 都市交通・市街地整備小委員会中間とりまとめの説明(事務局より)
便利で快適な都市交通の実現と良好な市街地整備は、いかにあるべきか
資料4(
概要 全文 )
2-2 公園緑地小委員会中間とりまとめの説明(事務局より)
今後の緑とオープンスペースの確保方策について
資料5(
概要 全文 )
2-3 下水道・流域管理小委員会中間とりまとめの説明(事務局より)
今後の下水道の整備と管理及び流域管理のあり方はいかにあるべきか
資料6(
概要 全文 )
2-4 委員の主な質問・意見−カテゴリー別(○委員、●事務局)
NPOなど多様な主体の参加
○ 3つの小委員会の中間とりまとめに共通しているのは、多様な主体の参加についてであ
り、非常に重要な点である。都市交通・市街地整備ではめざすべき都市像の合意形成、
公園緑地ではワークショップによる計画づくりなど、また、下水道・流域管理にもこういった
視点を入れたのは重要である。今後も検討が必要であるし、ぜひ国民に説明するときに
も強調してほしい。
○ 多くの主体がそれぞれの役割で都市環境をよくしていくことが大切である。その役割
が一律にどういうものとは決められないので、現場に応じたパートナーシップが大
切になる。その場合の課題が2つある。1つは、組織の課題であり、国−都道府県
−市町村と下りてくるのに時間がかかる。行政は、現場から発想したものを支援す
るのがよい。もう1つは、財源の課題であり、総合的な補助金を設け、こまごました
基準で縛るのでなく、現場を信頼して使えるようにするのがよい。(林)
○ 多様な主体の参画ということでは、NPOや市民の参加が出てきている。しかし、従来のよ
うな分野ごとにバラバラに参画を求めるのは、いい加減にやめなくてはならない。総合的
な地域づくりのためには、包括的な補助金とそれを支える仕組みが必要である。
○ NPOへの期待は多いが、与えられることは別々である。寄付への十分な税制優遇がない
ため、お金の調達も難しい。仕事を委託する行政も、NPOは安くてもよいと思っており、時
給800円で計算せよと言っている場合もある。
○
これまでは、都市整備をそれぞれの専門で見てきた。異なる分野の専門家が、それぞれ
の専門知識を発揮し、他の人の意見を聞きながら、共同作業をやってみてはどうか。
人口減少社会における社会資本整備
○
道路や下水道を計画するにあたっては、人口減少を視野に入れないと、無駄な投資にな
る。例えば、人口が減少すると下水道が詰まる。道路を自然浸透できるようにしておいた
方が、人口減少にも対応できる。駐車場、駐輪場にしても、問題を大きく処理するのでな
く、問題が起きているポイントで処理するようにした方がよい。
○
人口が縮減して市街地は、緑地は、下水道はどうなるのか、という議論が不十分である。
○
縮減する市街地という意味では、三多摩はすでに「縮退」している印象がある。西部開拓
のように開発したが、こんどはもうダメだと、多摩丘陵から核都市に逃げてきている。首都
圏モデルとして、本気で考えなくてはならない。公園緑地という意味でも、宅地化して農地
には使えなくなった緑をどうするかの問題がある。下水道と河川も総合して考え、水をすぐ
に捨てずに活用する総合保水の考えが必要である。
○
都市の外延部が衰退していると言うが、人口減少はまだ始まっていないので、原因は他
にある。人口減少ばかりでなく、もし増えたらということも考えて、社会資本の整備をフレキ
シブルに行う必要がある。経済性ばかりが言われるが、必要なものはお金をかけてでも
やるべきである。例えば、グリーン公共事業などである。また、下水道については、雨水
は地下に戻せるが、汚水は簡単にはなくならない。
○
古い下水管は、ビルが増えたことでオーバーフローを起こし、臭気がひどい。コンパクトシ
ティをつくっても、中心部は臭いことになりかねない。下水道のやり直しにお金をかけては
どうか。
コンパクトな市街地と自転車施策
○
コンパクトシティを打ち出しているのに、自転車についての扱いが弱い。自転車は、駐輪
場や放置、リサイクルには取り組まれるようになったが、どこを走ればよいのかについて
はこれから。国土交通省や都市交通・市街地整備小委員会が役割を果たすべきである。
○
自転車が歩道を走っていると、車のドアを開けたとき、バスを降りたときなど、自転車が来
ていないか神経質になる。
○
自転車は、歩道を走れば高齢者などには凶器だし、車道を走ると自らが危ない。武蔵野
市でも、交通事故ナンバー1は自転車関係である。ただ、そもそも武蔵野市では、歩道の
ある道路の方が少なく、自転車がどこを走るかという論議は絵に描いた餅になりかねな
い。オランダには徹底して自転車道があるが、今後道路をつくるときは自転車道を確保す
るのはどうか。調布保谷線で確保する環境側道は、単に左右1車線ずつ増えただけという
声もあり、むしろ自転車道とした方がよい。
道路空間のあり方
○
電柱を地中化する目的として、道路空間の確保というのは、優先順位が低い。街路施策
で、電柱や路上放置物に取り組んでほしい。
○
視覚障害者は点字ブロックの横を歩くわけだが、そこに地中化された電線の箱があり危
ない。
○
来街者や観光者など住民以外にも利用がわかる方式が必要。地図、標識、道路のネーミ
ングなど。電柱の地中化も大事だが、電柱にそれらの情報が入ることもある。
○
都市をコンパクトにするためにも、道路を広げ街区を拡大しなくてはならない。道路を広げ
るのは、そこを緑道や街路樹が育つ道路にするためである。未実現の道路を実現しても
まだ足りない。50m道路、100m道路が必要である。行政がガイドラインを引いたり、イン
センティブを与えて、民間が実現するのがよい。
緑を創出・保全する仕組み
○
費用についての国民の意識が高まっており、街路のメンテナンスコストの視点も重要。民
地の緑はプライベートな費用で維持されているが、木一本維持するのにも税金が高い。緑
がコンフォタブルでサステイナブルなものになるような仕組みが必要。
○
都市公園の整備については、行政の取り組む課題として残してほしい。未買収の都市計
画公園予定地を整備すべきである。
○
環境省が日本の風景選に選びながら、財務省が売却をする土地がある。地元では、市に
買ってほしいという声が上がるし、国で一致した対応をしてほしい。また、相続のため山を
手放さざるを得ない実態があり、保全のため市に買ってほしいと言われるが、財源が足り
ない。相続の際に山を手放さなくてよい制度を国でつくってほしい。
都市開発と私権
○
現在は公益的問題に対して私権が強すぎるので、バランスを取り直す必要がある。行政
にも、公益のために権限を行使してほしい。
○
私権の制限については、東京都としては、土地収用法の再度改正を政府に働きかけてい
るところである。
今後の都市計画部会の進め方
○
諮問事項のうち、「C次世代参加型まちづくりの方策」はこれからであるが、「@民間の都
市活動を促す都市計画の枠組み」と「A木造密集市街地解消のための方策」は、今年2
月に中間のまとめを出しただけなので、正式に第1次答申として出すべきではないのか。
また、「B21世紀型都市再生のビジョン」は、3つの小委員会の成果をどうまとめていくの
か。今後、答申までにどんな作業があるのかを、今日提示する必要があったのではない
か。
● @Aについては、今年2月の中間のまとめで実質的に回答が出ていると認識している。B
については、3小委員会で、今年度末に向けて、残された課題に取り組んでいただきた
い。Cについては、これから審議を開始していただければと思っている。
(3) 長期計画について
平成14・15年度を期限とする9本の長期計画を一本化し、その法的根拠として「社会資本整備
重点化計画法(仮称)」を新法として定めること、従来は事業規模が主な計画内容だったが、今
後はアウトカム指標(達成される成果)が計画内容となること、などを事務局より説明(審議な
し)。
なお、9本の長期計画とは、以下のものである。
・治水事業七箇年計画(第9次) 9〜15年度
・海岸事業七箇年計画(第6次) 8〜14年度
・道路整備五箇年計画(第12次) 10〜14年度
・港湾整備七箇年計画(第9次) 8〜14年度
・空港整備七箇年計画(第7次) 8〜14年度
・下水道整備七箇年計画(第8次) 8〜14年度
・都市公園等整備七箇年計画(第6次) 8〜14年度
・特定交通安全施設等整備事業七箇年計画(第6次) 8〜14年度
・急傾斜地崩壊対策事業五箇年計画(第4次) 10〜14年度
(4) その他
4-1 「次世代参加型まちづくりの方策」の検討について 資料8
まちづくり推進課長より
現在、国−都道府県−市町村というタテ型のまちづくりと、個人・NPOといったヨコ型の
まちづくりがあるが、いずれも不慣れで手探りで進めている。外国の取組事例なども交え
て検討していきたい。資料8に示した論点(例)は、あくまで例なので、これにこだわらずに
自由に議論していただきたい。
平成15年2、3月より1年程度かけて、小委員会を設けて議論したい。小委員会のメンバ
ーは、委員の意思を聞いて決めることとし、部会長に一任したい。他の小委員会と同様、
必要であれば、専門委員も入れる。
社会資本整備審議会第2回都市計画部会議事録(国土交通省)が公開され次第リンクします。
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