第3回小委員会 審議内容(速報)

 社会資本整備審議会 都市計画・歴史的風土分科会 都市計画部会 第3回都市交通・市街地整
備小委員会が開催されました。

【開催日時】 2002年6月20日(木)10:00〜12:00
【開催場所】 国土交通省都市・地域整備局局議室

【議事次第】 1. 開会
        2. 議事
         (1) 「便利で快適な都市交通の実現と良好な市街地の整備」について
         (2) その他
        3. 閉会

【審議内容 速報】

(1) 「便利で快適な都市交通の実現と良好な市街地の整備」について

 1-1 小委員会中間とりまとめに向けた考え方の説明(事務局より)

    都市交通・市街地整備小委員会中間とりまとめに向けた考え方(案) 資料2

 1-2 各テーマに関わる論点・整備イメージの説明(事務局より)

   今日議論すべきテーマ3〜5について、事務局がまとめた資料をもとに、主に以下のような説
  明があった。

    テーマ4:既成市街地の新たな整備手法 … 従来の既成市街地の整備手法の課題は、行
     政施行は公共性が極めて高いもの、民間施行は開発ポテンシャルが極めて高いものしか
     実施されてこなかったことである。今後、行政は、民間施行の事業に対して、幹線道路等
     の整備、都市のコンパクト化などの公共性の高さに着目した財政支援や規制緩和などの
     支援を制度化することにより、事業化を促す施策を展開する。

    テーマ3:道路交通対策の施策領域の拡大 … コンパクトな市街地形成を支えるために、公
     共交通機関の導入空間の確保を前提とした道路整備、採算性の制約から期待されるサ
     ービス水準の確保が困難な場合の公的助成、乗換利便施設や歩行者通路等と併せた駅
     前広場や周辺街路等の一体的整備による利便性の高い拠点市街地の形成、といったこ
     とを行う。

    テーマ5:事業の進め方の改編 … 効果的、効率的な都市内道路整備を推進するために
     は、トラフィック機能重視道路とアクセス機能重視道路とで、計画・整備・運用の方策や公
     共交通機関の導入の仕方を変える必要がある。都市計画道路は、将来の都市像、コン
     パクトな市街地形成を考えて、追加、廃止、現状維持など適切かつ早急に見直すべきで
     ある。緊急を要する事業では、事業期間を明示した詳細な事業計画を策定・公表して、事
     業を実施する。市民参加が主体となった計画、事業、使い方や管理を推進するために、
     行政は的確な情報提供とともに、相互の信頼感の醸成と市民の自主性の尊重に留意し
     て、専門家の派遣等により市民参加を促進する。

   ※「便利で快適な都市交通の実現と良好な市街地の整備」に係るテーマ(その2)
                                         資料3(図表を除いて掲載)

 1-3 武蔵野市の事例紹介(土屋委員〔武蔵野市長〕より)

    1.道路の機能確保と公共交通の体系的整備
    2.土地の細分化の現状と課題
    3.道路事業の現状と課題
    4.まちづくりにおける行政と住民の関わり方
    5.分譲マンションの実態と対策

 1-4 委員の主な質問・意見−カテゴリー別(○委員、●事務局)

  地域の発意について
   ○ 地域の発意がなければ、基本的に行政は関与しないとあるが、「地域の発意がない」と
     は?
   ● 行政が事業立ち上げの条件を提示しているのに、地域から反応がないということ。
   ○ 単に情報を得られたから動き出すという地域ばかりではない。自主的に発意できる
     ように、日頃から地域を「耕す」ことが必要。また、「地域の発意がない」というときの
     判断が難しい。(林)

   ○ 地域を「耕す」という部分は、NPOが担うにふさわしい。(齋藤)

  「開発ポテンシャルが高い」「公共性が高い」について
   ○ 「公共性が高い」という場合、判断が難しい。(林)
   ○ 公共的貢献が大きいとして何十年も前に決定された都市計画があるが、住民が当
     時と変わっていることもあり、見直しが必要。(齋藤)

   ○ 行政がある程度整備することによって、開発ポテンシャルが上がるということもあるので
     は。初期は、行政が積極的にリードする必要もある。また、従来のようなイニシャルコスト
     の財政支援だけでなく、ランニングコストも含めたものにしなくてはならない。
   ● 開発ポテンシャルが高いところほど、財政支援がしやすいとも言える。
   ○ 民間施行が行われないようなところで、必要があれば行政施行で行うようなことがあって
     もよい。
   ● 当然、公共性が高ければ、行政施行でもよい。
   ○ 公共性が高ければ、開発ポテンシャルも高いと言えるのでは。「公共性が高い」とはどうい
     うことか。
   ● 公共性は地域によって異なり、それぞれの公共団体(自治体)が必要だと思うもののこと。
   ○ 資料の中で「公共性が高い」とされている駅前広場や幹線道路だけでなく、民間が行う市
     街地再開発のようなものでも、公共性の高いものはある。
   ● 幹線道路「等」としているように、都市のコンパクト化に寄与するものは、公共性が高いも
     のに含まれる。

  道路のトラフィック機能とアクセス機能について
   ○ 道路をトラフィック機能とアクセス機能に分けるだけでなく、複眼的に歴史や景観と
     いった視点で見ることも必要。例えば、下北沢には庶民が親しみを持っているが、そ
     ういったことと土地利用の高度化を両立させるのは難しい。(林)

   ○ アクセス機能を持っている道路が、トラフィック機能も持っているということが多い。吉祥寺
     や三鷹周辺の道路はみんなそう。
   ● その道路がアクセス機能かトラフィック機能しか持たないというのではなく、どちらを「重
     視」したものかということ。これまでは、満点を求められた結果、無目的化した道路が多
     い。
   ○ 市街地の拡大が急速で都市内道路の整備が追いつかなかったと資料にあるが、地方の
     高速道路や鉄道にお金を使っていたことが原因。これからは選択と集中で、都市に投資
     する必要がある。
   ○ 資料に出ている調布保谷線の場合、環境施設帯があるからできたと言える。狭い道路で
     はムリがあるので、面的に捉えて整える必要がある。
   ○ トラフィックにしてもアクセスにしても機能重視の考え方である。美しい都市、潤いといった
     視点も必要。また、防災の視点も。
   ○ 街路を平面として考えるだけでなく、立体化することも必要。ベルリンでは、高速道路を
     1kmにわたって建物の中に入れてしまい、騒音対策も行って、人気の住宅地になっている
     という例もある。

  市民参加、自治体への権限委譲について
   ○ 市民参加の例として、都道である調布保谷線のことが資料に出ている。しかし、都道であ
     っても、市民は市町村に意見を言ってくるので、市町村の代表としての市町村長の意見を
     どう反映するのかが重要。調布保谷線の場合は、都の提案に対して、沿道の首長会議を
     開いた。都道にしても外環道にしても、市町村の意見を保障してもらいたい。
   ○ これまで都市計画を全国一律でやってきたが、自治体や現場に権限を委譲していく
     ことが必要。(林)

   ○ 自治体に権限委譲した場合、広域的・根幹的なものはどうするのか。
   ○ これまでは自治体同士で話し合ってもまとまらないと決めつけ、都道府県や国が決
     めてきたが、ドイツなどでは、広域な自治体間で話し合って解決している。(林)

   ○ 調布保谷線の場合で言うと、36m幅で16mは車道にするという大枠が予めあったからこ
     そ、首長間で話し合えたという面もある。自治体に期待してくださるのは嬉しいが、小さな
     自治体では専門家を抱える余裕もない。
   ○ 国や都が方針を示すことで、現場での市民参加がうまくいくという面もある。

  駐車場、駐輪場について
   ○ 資料にあるような短時間無料の駐車場や都心部に駐車場を設けることは、路上駐車を減
     らすインセンティブとなる。
   ○ 鉄道事業者が駐輪場設置に協力しないので、改善策をお願いしたい。

  土地収用について
   ○ 緊急を要する事業については事業期間を明示すると資料にあるが、替地、権利変換の申
     出期限や土地収用に入る期限についても、明示してほしい。これまでは、90%の地権者
     の賛成が得られないと、収用に入らなかったと聞いている。
   ○ 昨年度、土地収用法の大改正が行われたが、ゴネていた反対者が代執行を恐れて任意
     買収に応じるようになった。また、東京都は現在、環境アセス条例の改正案を都議会に提
     出しているが、合理的な内容となっている。


社会資本整備審議会第3回都市交通・市街地整備小委員会議事録(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/singikai/infra/city_history/city_planning/city_traffic/3/city_traffic_.html
都市計画分科会トップページへ