建築基準法等の一部を改正する法律案要綱
第一 建築基準法の一部改正
一 シックハウス症候群対策のための規制の導入
居室を有する建築物は、その居室内において化学物質の発散による衛生上の支障がないよう、建築材料及び換気設備について技術的基準に適合するものとしなければならないものとすること。(第二十八条の二関係)
二 建築物の形態規制の合理化
1 用途地域に関する都市計画で定める容積率制限の最高限度として、第一種中高層住居専用地域等において十分の四十及び十分の五十を、第二種住居地域等において十分の十、十分の十五及び十分の五十を、商業地域において十分の百十、十分の百二十及び十分の百三十を、並びに工業地域等において十分の十及び十分の十五を追加すること。 (第五十二条第一項関係)
2 前面道路の幅員による容積率制限について、第一種中高層住居専用地域等内の建築物のうち特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て定める区域内の建築物については十分の六掛とすることとし、近隣商業地域等内の建築物のうち特定行政庁が都市計画審議会の議を経て定める区域内の建築物については十分の八掛とできるものとすること。 (第五十二条第二項関係)
3 第一種住居地域等における住宅 (空地及び敷地規模等が一定規模以上であるものに限る。) について、用途地域に関する都市計画で定める容積率の一・五倍を限度としてその容積率を緩和することができるものとすること。(第五十三条第一項関係)
4 用途地域に関する都市計画で定める建ぺい率制限の最高限度として、第一種住居地域等において十分の五十及び十分の八十を、近隣商業地域において十分の六を、並びに工業地域において十分の五を追加すること。(第五十三条第一項関係)
5 すべての用途地域の都市計画において敷地面積の最低限度を定めることができるものとすること。(第五十三条の二第一項関係)
6 道路斜線制限について、第一種中高層住居専用地域内の建築物のうち、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内のものについては、斜線勾配を一・二五から一・五に変更すること等とすること。(第五十六条第一項第一号関係)
7 隣地斜線制限について、第一種中高層住居専用地域等内の建築物のうち、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内のものについては、斜線勾配を一・二五から二・五に、当該制限が適用される建築物の高さを二十メートル超から三十一メートル超に変更することとし、近隣商業地域等内の建築物のうち、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内のものについては、当該制限を適用しないものとすること。(第五十六条第一項第二号関係)
8 斜線制限により確保される採光等と同程度以上の採光等を確保するものとして一定の基準に適合する建築物については、当該制限を適用しないものとすること。 (第五十六条第七項関係)
9 日影規制について、第一種中高層住居専用地域等において、日影時間の測定を行う平均地盤面からの高さとして六・五メートルを追加すること。(第五十六条の二第一項関係)
三 地区計画等の規制の見直し
1
地区計画等で定めた用途について、条例で用途地域の制限を緩和することができるものとすること。(第六十八条の二第五項関係)
2 第二の一の2の再開発等促進区内の建築物で、地区計画の内容に適合するものについては、容積率制限、建ぺい率制限、斜線制限等を緩和することができるものとすること。(第六十八条の三関係)
3 第二の一の3の地区整備計画を定めた地区計画の区域内にある建築物については、当該地区計画において定められた建築物の容積率の最高限度を第五十二条第一項各号に定める数値とみなして、同条の規定を適用するものとすること。(第六十八条の五の二関係)
4 第二の一の4、第三及び第四の改正に伴う規定の整理を行うものとすること。
(第六十八条の四、第六十八条の五、第六十八条の五の三及び第六十八条の五の四関係)
5 地盤面の上にある通路等の地区施設を定めた場合に、当該地区施設下の建築物の部分について、建ぺい率制限の緩和を行うことができるものとすること。(第六十八条の五の五関係)
四 一定の複数建築物に対する制限の特例の拡充
一団地内に二以上の構えを成す建築物で、その位置及び構造について特定行政庁の許可を得た場合においては、これら建築物を同一敷地内にあるものとみなすとともに、その許可の範囲内において、これら建築物に係る容積率制限、斜線制限等を緩和できるもの等とすること。(第八十六条から第八十八条五まで関係)
第二 都市計画法及び都市再開発法の一部改正
一 地区計画等の見直し
1 住宅地高度利用地区計画及び再開発地区計画を廃止し、地区計画に統合するものとすること。(都市計画法第十二条の四関係、同法第十二条の六及び都市再開発法第一章の四の削除)
2 地区計画の区域の全部又は一部に、従来の住宅地高度利用地区計画又は再開発地区計画に相当する区域として、再開発等促進区を定めることができるものとし、当該再開発等促進区を定める地区計画においては、土地利用に関する基本方針並びに道路、公園等の施設の配置及び規模を定めるものとすること。(都市計画法第十二条の五第三項から第五項まで関係)
3 地区計画について、適正な配置及び規模の公共施設を備えた土地の区域において、その合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため容積率の緩和が可能となる地区整備計画を定めることができるものとすること。(都市計画法第十二条の八関係)
4 その他地区計画における地区整備計画の特例に係る規定の整理を行うものとすること。(都市計画法第十二条の四から第十二条の十一まで関係)
二 土地所有者、まちづくりNPO等による都市計画の提案制度の創設
1 土地所有者、まちづくりNPO等は、都道府県又は市町村に対し、都市計画区域等内の一定の面積以上の一体的な区域について、都市計画基準その他の法令の規定に基づく都市計画に関する基準に適合すること及び土地所有者等の三分の二以上の同意を得ることにより、都市計画の決定又は変更をすることを提案することができるものとすること。(都市計画法第二十一条の二関係)
2 都道府県又は市町村は、1の提案が行われたときは、遅滞なく、当該提案を踏まえた都市計画の決定又は変更をする必要があるかどうかを判断し、当該都市計画の決定又は変更をする必要があると認めるときは、その案を作成しなければならないものとすること。(都市計画法第二十一条の三関係)
3 都道府県又は市町村は、1の提案を踏まえた都市計画の決定又は変更をしようとするときは、当該都市計画の案を都市計画審議会に付議する際に、当該提案を提出しなければならないものとすること。(都市計画法第二十一条の四関係)
4 都道府県又は市町村は、1の提案を踏まえた都市計画の決定又は変更をする必要がないと判断したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を当該提案をした者に通知し、その際、あらかじめ、都市計画審議会に当該提案を提出してその意見を聴かなければならないものとすること。
(都市計画法第二十一条の五関係)
第三 幹線道路の沿道の整備に関する法律の一部改正
沿道地区計画について、地区計画と同様に、沿道再開発等促進区を定めることができるものとするとともに、公共施設の整備を誘導する沿道地区整備計画、区域を区分して建築物の容積を適正に配分する沿道地区整備計画、高度利用と都市機能の更新とを図る沿道地区整備計画、住居とそれ以外の用途を適正に配分する沿道地区整備計画及び一定の形態等の建築物の整備を誘導する沿道地区整備計画を定めることができるものとすること。(第九条から第九条の六まで関係)
第四 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律の一部改正
防災街区整備地区計画について、公共施設の整備を誘導する特定建築物地区整備計画又は防災街区整備地区整備計画(以下「特定建築物地区整備計画等」という。)、住居とそれ以外の用途を適正に配分する特定建築物地区整備計画等及び一定の形態等の建築物の整備を誘導する特定建築物地区整備計画等を定めることができるものとすること。 (第三十二条から第三十二条の四まで関係)
第五 施行期日その他
一 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとすること。ただし、第一の一については、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとすること。(附則第一条関係)
二 所要の経過措置を定めるものとすること。(附則第二条から附則第五条まで関係)
三 その他所要の改正等を行うものとすること。(附則第六条から附則第十八条まで関係)
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