都市再開発法等の一部を改正する法律案要綱
第一 都市再開発法の一部改正
一 市街地再開発事業の施行者への再開発会社の追加
1 次に揚げる要件のすべてに該当する株式会社又は有限会社(以下「再開発会社」という。)は、市街地再開発事業の施行区域内の土地について市街地再開発事業を施行することができるものとすること。
(1)
市街地再開発事業の施行を主たる目的とするものであること
(2)
株式会社にあっては、定款に株式の譲渡につき取締役会の承認を要する旨の定めがあるものであること
(3)
施行地区となるべき区域内の宅地について所有権又は借地権を有する者が、株式会社にあっては総株主の、有限会社にあっては総社員の議決権の過半数を保有していること
(4)
議決権の過半数を保有している者及び当該株式会社又は有限会社が所有する区域内の宅地の地積とそれらの者が有する区域内の借地の地積との合計が、区域内の宅地の総地積と借地の総地積との合計の三分の二以上であること
(第二条の二第三項関係)
2 1により市街地再開発事業を施行しようとする者は、基準及び事業計画を定め、宅地の所有者及び借地権の三分の二以上の同意を得た上で、都道府県知事の許可を受けなければならないものとすること。
(第五十条の二及び第五十条の四関係)
3 再開発会社が定める基準には、次に揚げる事項を記載しなければならないものとすること。
(1) 市街地再開発事業の種類及び名称
(2)
施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区及び工区)に含まれる地域の名称
(3) 市街地再開発事業の範囲
(4) 事務所の所在地
(5) 特定事業参加者に関する事項
(6) 費用の分担に関する事項
(7) 事業年度
(8) 公告の方法
(9) その他国土交通省令で定める事項
(第五十条の三第一項関係)
4 再開発会社は、特定事業参加者を定めようとするときは原則として公募し、施設建築物の一部等又は建築施設の部分の価額に相当する額を負担するのに必要な資力及び信用を有し、当該市街地再開発事業の目的に適合して利用すると認められる者を特定事業参加者としなければならないものとすること。
(第五十条の三第二項及び第三項関係)
5 都道府県知事は、2による認可の申請があった場合、次の各号のいずれにも該当しないと認めるときはその認可をしなければならないものとすること。
(1)
申請者の一の1に揚げる要件のすべてに該当する株式会社又は有限会社でないこと。
(2) 申請手続が法令に違反していること。
(3)
基準又は事業計画の決定手続又は内容が法令に違反していること。
(4)
事業計画の内容が当該市街地再開発事業に関する都市計画決定に適合せず、又は事業施工期間が適切でないこと。
(5)
当該市街地再開発事業を遂行するために必要な経済的基礎及びこれを的確に遂行するために必要なその他の能力が十分でないこと。
(第五十条の七関係)
6 再開発会社の合併若しくは分割又は事業の譲渡及び譲受は都道府県知事の認可を受けなければ効力を生じないものとすること。
(第五十条の十二及び第五十条の十三関係)
7 再開発会社は都道府県知事の承認を受けて審査委員三人以上を選任しなければならないものとすること。
(第五十条の十四関係)
8 再開発会社の市街地再開発事業を終了しようとするときは、都道府県知事の認可を受けなければならないものとすること。
(第五十条の十五関係)
9 そのほか、借地権の申告、事業計画等の変更、認可の公告、特定事業参加者の負担金等再開発会社に関する所要の規定を設けるものとすること。
(第五十条の五、第五十条の六、第五十条の八、第五十条の九、第五十条の十及び第五十条の十一関係)
二 再開発会社が施行する市街地再開発事業
1 第一種市街地再開発事業にあっては、再開発会社は、権利変換計画を定め、施行地区の宅地について所有権、借地権を有するすべての者のそれぞれ三分の二以上の同意を得たうえで、都道府県知事の認可を受けなければならないものとすること。
(第七十一条及び第七十二条関係)
2 第二種市街地再開発事業にあっては、再開発会社は、管理処分計画を定め、施行地区内の宅地について所有権、借地権を有する者のうち、譲受け希望の申出をしたすべての者のそれぞれの三分の二以上の同意を得たうえで、都道府県知事の認可を受けなければならないものとすること。
(第百十八条の二及び第百十八条の六関係)
3 そのほか、測量及び調査のための土地の立入り、特定建築者の公募、清算金の徴収、都道府県知事等による事業の代行、費用の負担等再開発会社が施行する市街地再開発事業に関する所要の規定を設けるものとすること。
(第六十条、第六十二条、第九十九条の三第三項、第百六条第三項及び第七項、第百十二条から第百十七条まで、第百十八条の三十、第百二十一条第二項並びに第百二十二条第一項関係)
三 再開発会社に対する監督等
1 都道府県知事又は市町村は、再開発事業に対して、報告若しくは資料の提出を求めることができるものとすること。
(第百二十四条関係)
2 都道府県知事は、再開発会社の事業又は会計の状況を検査することができるものとすること。
(第百二十五条の二第一項関係)
3 施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者は、十分の一以上の同意を得て、2の検査を請求できるものとすること。
(第百二十五条の二第二項関係)
4 都道府県知事は、再開発会社のした処分の取消し、変更若しくは停止又は再開発会社のした工事の中止若しくは変更その他必要な措置を命ずることができるものし、命令に従わないときは、施行の認可を取り消すことができるものとすること。
(第百二十五条の二第三項及び第四項関係)
5 その他所要の改正を行うこと。
(第百二十五条の二第五項及び第六項、第百二十九条並びに第百三十三条関係)
四 再開発会社に関する罰則
再開発会社の役員若しくは職員又は審査委員が職務に関して賄賂を収受、要求または約束したときは、三年以下の懲役に処する他必要な罰則を定めるものとすること。
(第百四十条、第百四十四条の二及び第百四十八条関係)
第二 土地区画整理法の一部改正
一 高度利用推進区の創設
高度利用地区の区域又は特定地区計画等区域をその施行地区に含む土地区画整理事業の事業計画においては、土地の合理的かつ健全な高度利用の推進を図るべき土地の区域(以下「高度利用推進区」という。)を定めることができるものとすること。
(第六条第六項関係)
二 高度利用推進区への換地の申出
1 事業計画において高度利用推進区が定められたときは、施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者は、施行者に対し、一人で、又は数人共同して、換地計画において当該宅地についての換地を高度利用推進区内に定めるべき旨の申出をすることができるものとすること。
(第八十五条の四第一項関係)
2 事業計画において高度利用推進区が定められたときは、施行地区内の宅地について所有権を有する者は、数人共同して、換地計画において当該宅地について換地を定めないで高度利用推進区内の土地の共有持分を与えるように定めるべき旨の申出をすることができるものとすること。
(第八十五条の四第二項関係)
3 1及び2の申出は、次の要件のすべてに該当するものでなければならないものとすること。
(1)
当該申出に係る宅地について、当該申出をする者以外に地上権、永小作権、賃借権その他の該当宅地を使用し、又は収益することができる権利が存しないこと。
(2)
当該申出に係る宅地について、建築物その他の工作物の所有権又は賃借権その他の当該工作物を使用し、若しくは収益することができる権利を有する者があるときは、これらの者の同意が得られていること。
(3)
当該申出に係る宅地の地積が、土地の合理的かつ健全な高度利用を図るのに必要な地積の換地又は共有持分を与える土地を定めることができるものとして基準、規約、定款又は施行規定で定める規模以上であること。
(第八五条の四第三項関係)
4 1及び2の申出は、個人施行者による施行の認可等の公告があった日から起算して六十日以内に行われなければならないものとし、施行者は1及び2の申出があった場合において、当該期間の経過後遅滞なく当該申出に係る宅地についての換地又は共有持分を与える土地を高度利用推進区内に定められるべき宅地と指定し、他の宅地について申出に応じない旨を決定しなければならないものとすること。
(第八五条の四第四項及び第五項関係)
三 高度利用推進区への換地等
1 二の4により指定された宅地については、換地計画において換地を高度利用推進区内に定め、又は高度利用推進区内の土地の共有持分を与えるように定めなければならないものとすること。
(第八九条の四関係)
2 その他所要の改正を行うこと。
(第九四条、第百四条第六項関係)
第三 民間都市開発の推進に関する特別措置法の一部改正
一 民間都市開発推進機構の業務の特例の延長
民間都市開発推進機構(以下「民間都市機構」という。)が行う土地取得業務に係る事業見込地等の取得期限を平成十七年三月三十一日まで延長すること。
(附則第十四条第二項関係)
二 民間都市機構による事業用地適正化計画の作成等の特例
1 民間都市機構は、土地取得業務を行う間、事業見込地に隣接土地を合わせて建築物の敷地として整備し民間都市開発事業の用に供させようとするときは、当該事業見込地を含む土地について事業用地適正化計画の認定を受け、認定計画に定められた方法に従って、当該隣接土地を、機構が取得した事業見込地の全部又は一部との交換により取得することができるものとすること。
(附則第十四条第十項関係)
2 民間都市機構は、土地取得業務を行う間、単独で事業用地適正化計画を作成し、国土交通大臣の認定を申請することができるものとすること。
(附則第十四条第十一項関係)
3 その他所要の規定を設けること。
(第十四条の八第二項、附則第十四条第四項及び第十二項から第十七項まで関係)
第四 都市開発資金融通特別会計法の一部改正
都市開発資金融通特別会計において、貸付金の償還金を再貸付けに充てたことにより一時的に不足する借入金の償還金を支弁するため必要があるときは、この会計の負担において、借入金をすることができるものとすること。
(第十二条第一項関係)
第五 都市開発資金の貸付けに関する法律の一部改正
一 都市開発資金貸付制度の拡充
1 国は、市街地再開発事業を施行する再開発会社に対する当該市街地再開発事業に要する費用に充てるための無利子の資金貸付けを地方公共団体が行う場合において、当該地方公共団体に対し、当該貸付けに必要な資金を貸し付けることができるものとすること。
(第一条第三項関係)
2 国は、土地の合理的かつ健全な高度利用に資する土地区画整理事業で、市街地再開発事業区若しくは高度利用推進区が事業計画において定められているものを施行する個人施工者又は土地区画整理事業組合に対する当該土地区画整理事業に要する費用に充てるための無利子の資金の貸付けを地方公共団体が行う場合において、当該地方公共団体に対し、当該貸付けに必要な資金を貸し付けることができるものとすること。
(第一条第四項関係)
3 その他所要の改正を行うこと。
(第一条第四項関係)
二 都市開発資金融通特別会計において都市開発資金の再貸付けを行った場合における当該貸付金等について、その利率の上限を定めること。
(第二条第一項関係)
三 民間都市機構が無利子貸付けの運用益を財源とすることができる費用に、第三の二の1及び2に揚げる業務等に係る事務の管理及び運営に要する費用を追加すること。
(附則第6項関係)
第六 施行期日その他
一 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとすること。ただし、第三及び第四並びに第五の二及び三については、平成十四年四月一日から施行するものとすること。
(附則第一条関係)
二 その他所要の改正等を行うものとすること。
(附則第二条から第九条まで関係)
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