025. 都市再生特別措置法要綱
   2002年2月 国土交通省

都市再生特別措置法案要綱

第一 目的
 この法律は、近年における急速な情報化、国際化、少子高齢化等の社会経済情勢の変化に我が国の都市
が十分対応できたものとなつていない土とにかんがみ、これらの情勢の変化に対応した都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上 (以下「都市の再生」 という。) を図るため、都市の再生の推進に関する基本方針等について定めるとともに、都市再生緊急整備地域における市街地の整備を推進するための民間都市再生事業計画の認定、都市計画の特例等の特別の措置を講じ、もって社会経済構造の転換を円滑化し、国民経済の健全な発展及び国民生活の向上に寄与することを目的とすること。(第一条関係)

第二 定義
一 この法律において 「都市開発事業」とは、都市における土地の合理的かつ健全な利用及び都市機能の増進に寄与する建築物及びその敷地の整備に関する事業(これに附帯する事業を含む。) のうち公共施設の整備を伴うものをいうものとすること。

二 この法律において「公共施設」とは、道路、公園、広場その他政令で定める公共の用に供する施設をいうものとすること。

三 この法律において 「都市再生緊急整備地域」 とは、都市の再生の拠点として、都市開発事業等を通じて緊急かつ重点的に市街地の整備を推進すべき地域として政令で定める地域をいうものとすること。(第二条関係)

第三 都市再生本部

一 都市の再生に関する施策を迅速かつ重点的に推進するため、内閣に、内閣総理大臣を都市再生本部長とし、すべての国務大臣で組織される都市再生本部 (以下「本部」という。) を設置するものとすること。
二 本部は、第四の一の都市再生基本方針の案の作成に関すること、同方針の実施を推進すること、都市再生緊急整備地域を指定する政令を立案すること、第四の二の地域整備方針を作成しその実施を推進すること並びに都市の再生に関する施策で重要なものの企画及び立案並びに総合調整に関することを所掌事務とすること。

三 本部は、関係地方公共団体の意見を聴いて、都市再生緊急整備地域を指定する政令の立案を行うものとし、地方公共団体は、同政令の立案について、本部に対し、申出をすることができるものとすること。(第三条から第十三条まで関係)

第四 都市再生基本方針等

一 内閣総理大臣は、都市の再生に関する施策の重点的かつ計画的な推進を図るための基本的な方針 (以下「都市再生基本方針」という。) の案を作成し、閣議の決定を求めなければならないものとすること。(第十四条関係)

                                 二 本部は、都市再生緊急整備地域ごとに、都市再生基本方針に即して、関係地方公共団体の意見を聴いて、当該都市再生緊急整備地域の整備に関する方針(以下「地域整備方針」という。)を定めるものとし、関係地方公共団体は、本部に対し、地域整備方針の案の内容となるべき事項を申し出ることができるものとすること。 (第十五条関係)                 

三 国の関係行政機関の長のうち都市再生本部長及びその委嘱を受けたもの並びに関係地方公共団体の長は、都市再生緊急整備地域ごとに、当該都市再生緊急整備地域における緊急かつ重点的な市街地の整備に関し必要な協議を行うた秒、都市再生緊急整備協議会(以下「協議会」という。)を組織することができるものとすること。(第十九条関係)

第五 民間都市再生事業計画の認定等
一 都市再生緊急整備地域内における都市開発事業であつて、当該都市再生緊急整備地域の地域整備方針に定められた都市機能の増進を主たる目的とし、当該都市開発事業を施行する土地の区域の面積が一定規模以上のもの (以下 「都市再生事業」 という。) を施行しようとする民間事業者は、当該都市再生事業に関する計画(以下「民間都市再生事業計画」という。)を作成し、平成十九年三月三十一日までに国土交通大臣の認定を申請することができるものとすること。(第二十条関係)

二 国土交通大臣は、一の申請に係る民間都市再生事業計画が、都市再生緊急整備地域における市街地の整備を緊急に推進する上で効果的であり、かつ、当該地域を含む都市の再生に著しく貢献すること、地域整備方針に適合すること等の基準に適合すると認めるときは、関係地方公共団体等の意見を聴いて、その認定をすることができるものとすること。(第二十一条関係)
 

三 国土交通大臣は、一の申請を受理した日から三月以内において速やかに、二の認定に関する処分を行なわなければならないものとすること。(第二十二条関係)

四 民間都市開発推進機構(以下「民間都市機構」という。)は、二の認定を受けた民間都市再生事業計画に係る都市再生事業(以下「認定事業」という。)に関し、一定の公共施設の整備に関する事業の施行に要する費用に充てる資金の一部の無利子貸付け、認定事業の施行に要する費用の一部(公共施設及びこれに準ずる一定の施設(以下「公共施設等」という。)の整備に要する費用の額の範囲内に限る。)の出資等の方法による支援、公共施設等の整備に要する費用の額の範囲内における認定事業の施行に要する費用に充てるための一定の資金の借入れ等に係る債務の保証等を行うことができるものとすること。(第二十九条関係)

五 民間都市機構は、四に掲げる債務保証の業務を円滑に実施するための基金を置くものとし、政府は、予算の範囲内において、民間都市機構に対し、当該基金に充てる資金を補助することができるものとすること。(第三十二条関係)

六 二の認定を受けた者は、協議会に対し、その認定事業を円滑かつ迅速に施行するために必要な協議を行うための会議の開催を求めることができるものとすること。(第三十三条関係)

第六 都市再生緊急整備地域における都市計画等の特例
一 都市再生特別地区
1 都市再生緊急整備地域のうち、都市の再生に貢献し、土地の合理的かつ健全な高度利用を図る特別の用途、容積、高さ、配列等の建築物の建築を誘導する必要があると認められる区域については、都市計画に都市再生特別地区を定めることができるものとし、当該都市再生特別地区の都市計画において、誘導すべき用途、容積率の最高限度及び最低限度、建ぺい率の最高限度、建築面積の最低限度、高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定めるものとすること。(第三十六条関係)

2 都市再生特別地区の都市計画に適合する建築物については、用途規制、容積率制限、斜線制限、日影規制(当該都市再生特別地区内に限る。)及び高度地区の高さ制限を適用しないものとすること。(附則第三条関係)


二 都市計画の決定等の提案
1 都市再生事業を行おうとする者は、都市計画決定権者に対し、土地所有者等の三分の二以上の同意を得ること等により、当該都市再生事業を行うために必要となる都市再生特別選等の一定の都市計都市計画決定権者は、1の提案が行われたときは、速やかに、当該提案を踏まえた都市計画の決定又は変更をする必要があるかどうかを判断し、当該都市計画の決定又は変更をする必要があると認めるときは、その案を作成しなければならないものとすること。(第三十八条関係)
 
2 都市計画決定権者は、1の提案を踏まえた都市計画の決定又は変更をしようとするときは、当該都市計画の案を都市計画審議会に付議する際に併せて当該提案を提出し、1の提案を踏まえた都市計画の決定又は変更をする必要がないと判断したときは、その旨を当該提案をした者に通知するものとし、当該通知をしようとするときは、あらかじめ、都市計画審議会に当該提案を提出してその意見を聴かなければならないものとすること。(第三十九条及び第四十条関係)

3 都市計画決定権者は、1の提案の日から六月以内に、当該提案を踏まえた都市計画の決定若しくは変更又は決定若しくは変更をしない旨の通知を行うものとすること。(第四十一条関係)

三 都市再生事業に係る認可等の特例
1 都市再生事業を施行するために必要な市街地再開発事業等の認可、認定又は承認(以下「認可等」という。)を行う行政庁は、申請の日から三月以内で認可等ごとに政令で定める期間以内において速やかに当該処分を行うものとすること。(第四十二条関係)
2 都市再生事業を行おうとする者は、その日以前に都市計画決定権者に二の1の提案を行っており、かつ、いまだ当該提案を踏まえた都市計画についての決定若しくは変更の告示又は決定若しくは変更をしない旨の通知(以下「提案を踏まえた都市計画決定告示等」という。)が行われていないときは、当該提案を行っている旨及び当該提案を示して認可等の申請を行うことができるものとすること。(第四十三条関係)
                                 
3 2の場合にあっては、1にかかわらず、提案を踏まえた都市計画決定告示等が行われた日から一月を経過する日までに速やかに当該認可等に関する処分を行うものとすること。(第四十四条及び第四十五条関係)
                             

第七 その他
 権限の委任、命令への委任、経過措置及び罰則について、所要の規定を設けるものとすること。(第四十六条から第四十九条まで関係)
                          

第八 附則
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとすること。(附則第一条関係)
二 政府は、この法律の施行後十年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。(附則第二条関係)

三 建築基準法、土地区画整理法、道路整備特別会計法、都市開発資金の貸付けに関する法律、都市計画法、都市再開発法及び密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律について所要の改正を行なうこと。
(附則第三条から附則第九条まで関係)


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