(10)事業の中に運動を織り込んでいく

事業と運動は一体化できる

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どのような分野のNPOの活動であろうとも、社会に貢献し、社会の課題を解決しようとする活動ならば、かならず人々の意識変革や参加をもとめたりする「運動」としての側面が不可欠となってきます。従来、事業と運動とは対立するものであるという理解がNPOの世界にありました。しかし、このような考え方を持つと事業開発の幅は大きく狭まってしまいます。

いくら財源のニーズに合わせて事業開発をするといっても、まったくの収益目的の事業でない限り(たとえそうであっても)、団体の目的への貢献や運動としての側面を切り捨てなければならないということはありません。

たとえば、食品の安全性を高める制度をつくろうという活動をしているNPOならば、現在の食品の安全性に関して、どのような問題があるのか、それを消費者としてどう対応すればいいのか、また制度のどこを変えるべきかという本を出版して販売したり、有料のセミナーを開催したりする事業を開発できるでしょう。この事業が成功し、広まっていくことは、収入にもつながりますし、運動の拡大にもつながります。ここでは、事業を進めることと運動を拡大していくことが一体となっているわけです。

どのような事業でも、きちんと設計すれば運動の要素を織り込むことができます。むしろ、現在のNPOにおいて、事業は運動と切り離せないものとして捉えられています。人間とは不思議なもので、お金を出して買った情報や利用料を払って出たセミナーの方がより真剣に読んだり、聞いたりするものです。より強力に運動を進めるには、対価をとる事業も大きな手段なのです。

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