(10)事業における企業との違いを理解する

対価を得られない活動が必要となるNPO

スライド・トップに戻る | 前へ | 次へ

NPOの事業モデルが、企業のビジネスモデルと大きく違う点は、NPOの事業モデルでは、多くの場合、その活動の対象からまったく対価を得られないか、十分得られない活動があり、それを支える資金を生み出す仕組みが必要となることです。

もし、その行う事業が、相手から十分対価を得られるようなものであるか、将来的に十分対価を得られるようなものであるならば、NPOではなく企業としてスタートする方が良いでしょう。しかし、NPOには、社会的な目的があります。この社会的な目的は、その達成のために、ほとんどの場合、対価を得られない活動を必要とします。

たとえば、「年をとって体が不自由になっても安心してくらせるまちづくり」という目的を掲げたとします。そして、介護保険事業による介護サービスの提供を始めたとしましょう。しかし、介護サービスだけでは「年をとって体が不自由になっても安心してくらせるまちづくり」はできないでしょう。地域に必要とされる移送サービスや日常の相談のサービスをどう確保するのか。外出したときにバリアフリーな環境をどうつくるのか。年をとった場合に、地域コミュニティへの参加の方法をどう確保するのか。これら次々と新しく生まれてくる課題を解決していかなければ、決して「年をとって体が不自由になっても安心してくらせるまちづくり」は実現しません。

また、環境保全や人権擁護、難民支援といった活動は、活動対象から対価を得ることはほとんど不可能だといえるでしょう。

NPOの事業モデルでは、「活動対象から対価を得られないけれどもそれを事業としてどう成立させるか」が、最大のポイントとなるのです。

スライド・トップに戻る | 前へ | 次へ