このハンドブックを作成するにあたっての基本的な方針というのは、極めてプラグマティックなものです。 すなわち、もっとも実践的なノウハウというのは、行動や活動を規定する基本的な「考え方」の中に存在するというものです。
NPOの経営の現状を見ていると、「非営利だから対価を得るサービスはしてはいけないか、廉価でしなければならない」「事業と運動とは対立する」「会費や寄付で活動をまかなうべきだ」「収益が上がる事業というのは本来事業とは別に立てるものだ」「NPOは公益的な活動をしているのだから行政が支援すべきだ」といったさまざまな誤解が、NPOの経営や自立を阻害しています。
基本的な考え方が適切でないと、どのようなノウハウを学んでも、組織内部で合意形成ができなかったり、ノウハウの応用ができなかったりして、使えなくなってしまいます。
基本的な考え方をマスターすることが、NPOの立ち上げにおいて最も重要で、実践的なことだということを理解してください。
また、この調査プロジェクトにあたっては、分野別に事業モデルの差異なども検討しましたが、このハンドブックにおいては、分野毎のモデルを提示するよりも、事業の財源との関係でモデル化する方が汎用性も高く、実用的であるとの判断から、分野を越えた事業モデルを作成し説明しています。
今日のNPOの世界においては、むしろ分野の壁を超えた事業や財源をどう開発していくかが重要になってきているのです。