去る11月17日(月)、東京ランポは「まちづくり制度の改革を考える」フォーラムを開催した。
本誌で報告してきたように、ランポ理事が国土交通省社会資本整備審議会の臨時委員を務めている。ローカル・アクションNPOであるランポが国の審議会に入ることには戸惑いもあったが、引受けた理由は次の通りである。
ランポは市民によるまちづくりの支援のため、都市マスやまちづくり条例の調査・提案を行ってきた。しかし、依然として増大している高層マンション反対運動など、地域で市民が抱えている問題に対しては、都市マスやまちづくり条例では限界があると感じていた。なぜなら、そういった建設は、多くの場合、合法的な範囲で行なわれており、話し合いに応じる良心的な事業者はまだしも、「合法的」を振りかざす業者には太刀打ちできないからである。これでは、良心的な業者が損をし、反対運動を行う市民には徒労感が残り、相談を受ける自治体の職員は無力感にさいなまれ、挙句の果てには善意の入居者が近所付き合いでいやな思いをするという悪循環が起こる。やはり「合法的」という元を断つべく、当審議会の対象となる都市計画法・建築基準法を中心とするまちづくり制度を変えないといけないと考えたのである。
まちづくり制度の改革を考える場合、地域のニーズから出発し、市民が使いやすい制度にすべきというのが、ランポの方針である。そこで、ランポ会員をはじめ、これまでのシンポジウムの参加者などに呼びかけ、「まちづくり制度研究会」を創設した。
市民参加は法律で一律に制度化すべきでなく、地域の創意工夫による実践が大切であるという考え方もあるが、われわれの認識は次の通りである。都市マスが制度化されて以来、地域の市民や自治体職員の創意工夫や努力は十分になされてきているが、それが明確に保障されていない。そのため、こういった実践は一部の先進的な事例にとどまっている。その都市マスも、何ら法的効力のあるものではない。せっかくの市民参加の努力も制度的に保障されていないために、自治体の首長や職員が変われば後退ややり直しとなり、市民はマンネリ化し疲れきってしまう。一言でいえば、まちづくり制度は地域の実践に遅れているため、現実に合わせて制度をつくり変えるべきである。
しかし国交省は、いまだに全く正反対の認識である。いわく2000年都市計画法改正により、現行の制度は十分に市民参加が制度化されており、制度が活用されるよう、運用改善が課題であるというものである。われわれは、市民参加の規定が活用されていないのは、制度が不完全で市民が使えるものとなっていないからだと考えている。審議会は近々制度改革には踏み込まない答申を出して終わるだろうが、ランポは今後も制度改革に向けて活動していきたい。
(東京ランポ理事・早川 淳)
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