●市民参加基本条例(案)の提案に至るまで
狛江市市民参加条例案は、2000年3月14日に本会議で審議、議決の予定。ただし、議会多数派の自民党・公明党系は、条例案策定の過程で市民参加による審議がなされていないとし、改めて市民参加による審議の場を設けて策定することを求めるようだ。
市民参加条例については、周知のように箕面市の市民参加条例がある。これは「まちづくり推進条例」「まちづくり理念条例」とのセットで平成8年度に制定されたもので、市民参加によるまちづくりの制度的基盤として位置づけられている。
狛江市の市民参加条例案は、対象分野を市政全般とし、箕面市の条例からより普遍化を図っているといえる。しかし、4月1日の施行とされながらも、条例の実効性を担保する会議公開、情報の公開・提供、市民公募などについての運用規則については、まだ明らかにされておらず、庁内の体制も整備されていない現状という。
箕面市の条例が実際のまちづくりにおける市民参加の経験を踏まえたうえで、都市計画や公共事業の策定過程における市民の意見の反映と参加の手続きを保障するという、理念的には明確な位置づけがなされているのに対し、狛江市の条例はとりあえず制定してみようという、市長の思いが先行した形というきらいがある。条例が制定された場合は、実効性を保障する体制の整備が急務の課題となるが、3月定例議会にて否決された。
●提案までの経過
○1999年度中に情報公開条例とともに上程したいと市長が議会答弁
○市民公聴会開催
1999年8月 参加者約12名
2000年1月 参加者約15名
○2000年1月
3月上程のため、初めて庁議に出される
○2000年3月
3月定例議会にて否決
狛江市市民参加基本条例(案)
(目的)
第1条 この条例は、狛江市政における市民参加について、基本的な事項を定め、市政の広範な分野に、主体的かつ民主的な市民参加を推進し、市民福祉の向上と地域社会の発展を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 市民 市内在住者、市内事業者及び在勤者並びに対象となる事業に関して利害関係を有するものをいう。
(2) 市民参加 市の施策を決定する意思形成の過程から市民の意志が反映されるとともに、市の執行機関(以下「市」という。)が事業を実施する段階で、市と市民が協働することをいう。
(3) 協働 市と市民がそれぞれ果たすべき責任と役割を分担し、相互に補完し、協力する事をいう。
(市民参加の推進に関する基本理念)
第3条 市民参加は、地方自治の本旨に基づき、市民の持つ知識と経験、創造的な活動を通して市と市民が協働し、市民福祉の向上と将来のより良い地域社会の実現を基本理念として推進するものとする。
(市長の責務)
第4条 市長は、市民自らが市政について考え、行動することができるよう、行政情報を積極的に公開・提供するとともに、市民参加の機会の場の提供及び施策への反映に努めなければならない。
2 市長は、市民参加の機会の場を設定するに当たっては、事業の性格、市民要望に考慮しながら、常に市民参加の発展に向けた創意工夫を図らなければならない。
(市民の責務)
第5条 市民は、市民参加による市政の推進について、協働の精神で、主体的かつ民主的な参加に努めるものとする。
(会議公開の原則)
第6条 市に置く付属機関等の会議は、公開を原則とする。
(委員の市民公募)
第7条 市が、市民の資格において付属機関の委員等を選任するときは、その全部または一部を公募によって選考するよう努めなければならない。
2 前項の公募・選考の方法等については、市長が別に定める。
(市民投票の実施)
第8条 市長は、住民の意思を問う必要があると認めるときは、住民投票を実施することが出来る。
2 前項の住民投票の実施に関し必要な手続きは、その都度条例で定める。
(委任)
第9条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
付 則
1 この条例は、平成 年 月 日から施行する。
2 この条例の施行の際、現に市が選任している市民委員等については、第7条の規定により行った選任とみなす。
3 この条例による市民公募は、現に個々の条例、規則等で、市民選出の委員の選任を規定するもの以外については、可及的速やかに条文整理を行うものとし、それが完了した日から適用する。
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