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基調講演 梗概 |
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東京理科大学 教授 |
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この講演では、すでに市民参加によって都市計画マスタープランを策定した自治体において、次の段階として「まちづくり条例」への市民の関心がたかまり、「まちづくり条例」に関する市民的議論を開始するに際して、知っておくべき基本的なことがら(全国的な状況、理論的な整理、将来の展望)などについて、お話したいと思います。 1. 「協働のまちづくり」とは何か そもそも「まちづくり」という用語は、国分寺市の近くで、半世紀前に誕生した言葉です。その後、いろいろな人が、いろいろな状況で「まちづくり」を行い、語ってきました。今では、私たちの日常生活にすっかり定着した概念になっている、といえましょう。 「協働のまちづくり」の主体としては、市民・行政・企業などが登場しますが、そこでの「協働」の基本ルールは「市民的立場」にあると思います。行政や企業のあり方が現在、市民的立場から大きく再検討を迫られていることが大前提です。そのためには「まちづくり学習」は欠かせません。 現在「協働のまちづくり」が叫ばれているのは、1992年制度化された「都市計画マスタープラン」への市民参加と密接に関係しています。このマスタープランの導入2よって、従来のバラバラな市民活動としてのまちづくりが、市政の中でしっかり位置付けられるチャンスが訪れたのです。そこでの市民・行政・企業の間の新しい「協働」のルールが今、問われているのです。 2. 進化するまちづくり条例 本論に入る前に、簡単に「まちづくり条例」の本質について学んでおきます。1981年、神戸市が最初のまちづくり条例をつくりました。これは主に「地区計画」制度の推進のために作られたものですが、「まちづくり提案・協定」「まちづくり協議会」「専門家派遣」など、ユニークな仕掛けを制度化しました。 その後、1990年前後のバブル期には、湯布院町・掛川市・真鶴町などが、土地利用規制における都市計画法の不備を補う目的で、まちづくり条例を制定しました。その後、法定の都市計画マスタープランを地区レベルまでさらに詳細に定めるための仕掛けとして、鎌倉市などでまちづくり条例がつくられました。 1997年の箕面市のまちづくり条例は、市民参加の権利・手続き面を全面に押し出しでおり、この面で現在もっとも先端的な条例の代表例は、ニセコ町のものでしょう。 このようなまちづくり条例は、法定都市計画を補うものから、市政における市民参加を進めるものにまで、どんどん進化をすすめており、止まるところを知りません。このような中で、われわれの状況では、どのようなタイプのまちづくり条例をつくるべきでしょうか?次にその私案を提起します。 3. 「まちづくりマスタープラン」と「まちづくり条例」の一体化 結論からいえば「まちづくりマスタープラン」というのは、法定の「都市計画マスタープラン」自体もまた、各自治体で進化しつづけており、法定の都市計画以外のまちづくりの要素と(そしてより重要なことですが)その精神を、たっぷり含んだマスタープランに変化しつつある、という背景があります。 しかし、その策定には大規模な市民参加が行われているのですが、問題は「参加はそこまで」のケースが多いことです。つまりプランの「策定」への参加はできるが、その「実施」や「事後評価」への参加はできない、という事例が多いのです。 いま実践面でも研究面でも、最も先端的なテーマはこのプランの実施・事後評価の段階への市民参加です。それによって、自分の自治体のマスタープランが「本当に、まちづくりを進めるための有効な仕掛けであるのか、否か」が問われます。また実施や事後評価への参加を想定したプランは、従来のものと大幅に異なり、より分かりやすい形式で、より市民的な内容のものになるに違いありません。(理科大の私の公開講義では、新学期に「プランの実施・事後評価への市民参加」をテーマに開講します)。 そのように、策定段階だけでなく、実施・事後評価へも市民参加を可能にするためには、どうしても法的基盤としての「まちづくり条例」が必要です。それはまさにマスタープランをハードとすれば、その使い方に関するソフトとして策定される必要があるでしょう。 4. 市民参加を支える「まちづくり条例」 では、そのような条例は、どんな原理原則を必要とするのでしょうか。それは第1に、市民の発意をしっかりと受け止め、彼らの「提案権」も認めることです。つまり、誰でもいつでも、どんなテーマや地域についてでも、まちづくり政策に関して提案する権利を保障するのです。 第2に、その提案を、政策として議論しうるレベルまで高めるため、市民に情報・技術の支援を保証するものです。これが行政の「支援義務」です。 第3に、こうして育った政策提案は「まちづくりマスタープラン」の枠に照らして公開討議に付されます。その結果を、行政は提案者に納得のゆくように回答する義務を有します。 むろん、このようなプロセス全体を支える大前提として、審議会は公開、委員の大半は公募という「公開公募の原則」が不可欠です。 このように、基本的に市民の「発意」を育てることこそ、行政の重要な働きであり、またその仕組みを活用して健全な市民感覚を社会に吹き込むことが、市民の努めとなるでしょう。そのような21世紀の自治体の姿をともに考えたいと願っています。 ●資料を読む(「国分寺市都市マスタープラン」本編の抜粋) |
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●ニセコ町まちづくり基本条例 http://www5a.biglobe.ne.jp/~niseko/kihon.htm
ニセコ町長のホームページ
●箕面市のまちづくり条例
大阪府箕面市都市計画部まちづくり推進課TopPage http://www2.city.minoh.osaka.jp/MACHI/home.html
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