地方分権関連
法定外公共物を管理するための課題


普通河川等、法定外公共物公共物を管理するための課題

<条例制定の現状>
法定外公共物とは、法律用語ではなく、道路、河川等の公共物のうち、道路法、河川法等の公物管理に関する法律の適用や準用を受けないものの一般的な呼称。里道や普通河川と総称される湖沼、ため池、水路(用水)、溝渠などがこれにあたります。

公共物の管理は土地や施設の所有者としての財産管理と、公共物としての機能管理とが考えられる。2000年3月末まではその財産管理については国の機関委任事務として都道府県知事が行っていましたが、地方分権関連法の施行にともなって、4月以降は都道府県の法定受託事務となっています。

東京都においての上記の条例は既設、新設、検討中を含めて以下の様な状況です。

既設、新設、検討中の条例(東京都内)

区有通路(道路)管理条例 中野区、江戸川区
認定外道路管理条例 町田市、東久留米市
公共溝渠管理条例 中野区、新宿区
普通河川等管理条例 日野市、町田市、東久留米市
河川流水占用料等徴収条例 葛飾区、青梅市

                  2000年3月現在の自治労都本部の調査による

普通河川等条例についてランポの提案

(1)「目的」に「自然環境の整備と保全」を明記
河川法の改正目的に従来からの治水・利水に加え、「河川環境の整備と保全」が位置付けられるとともに、河川整備基本方針と河川整備計画の策定という新たな制度が導入された。普通河川等管理条例も従って、「生活環境の保全及び適正な利用」だけでなく、例えば「自然環境の整備と保全」を明記することが望ましいのではないだろうか。

(2)活用計画の策定が必要
改正河川法は河川整備基本方針と河川整備計画を策定することとした。このことを踏まえ、普通河川等についても、例えば「○○用水整備活用(管理)計画」「○○池整備活用計画」のような計画策定が必要である。既に小平市ではこのような計画が準備されている。

(3)計画策定に当たっての市民参加、区民参加を条例上規定する
計画策定に当たっての市民参加、区民参加を条例上規定することも重要だ。
河川審議会答申でも、河川管理への市町村参画の拡充方策についてで、「河川環境や地域特性に配慮した河川整備に対する要請の高まり等を踏まえると、まちづくりや地域づくりの主体であるとともに、住民に最も身近な自治体である市町村が、河川管理に対して積極的に参画することが求められている。」

(4)「維持、管理」への市民参加・参画を明確に
条例上、「維持、管理」への市民参加・参画を明確にし、規定する必要があるだろう。

(5)親しみ安い条例の名称を
「公共物管理条例」よりも、「○○水路管理条例」「○○用水管理条例」などが親しみやすい 小平市用水路条例案



法定外公共物に関するこれまでの経緯

1 昭和28年法律案
・昭和26年から「建設省公共物管理法案」検討
・昭和28年法案作成、調整つかず

2 昭和38年法律案
・昭和37年8月30日行政管理庁「公共用財産管理について法令上明確にするよう」勧告
・昭和38年2月「公共物管理法(第2次案)」作成、調整つかず

3 昭和44年法律案要綱
・昭和44年会計検査院「公共用財産の処分未済のものについて」私的
・昭和42年行政管理庁「無断占使用についての法制の整備について」韓国
・昭和44年「特定公共用財産に関する国有財産に関する国有財産法の特例に関する要綱」作成、成案にいたらず

4 昭和53年公共用財産管理制度調査会
・昭和53年7月「公共用財産管理制度調査会」(大蔵省、自治省、建設省、全国知事会、全国市長会、全国町村会及び学識経験者)
・昭和56年3月まで27回開催答申得られず
・昭和58年12月まで関係省庁と協議、合意に至らず

5 平成元年臨時行政改革推進審議会答申
・平成元年12月20日「国と地方の関係等に関する答申」が出る

6 平成元年閣議決定
・平成元年12月29日「国と地方の関係等に関する改革推進要綱」閣議決定(答申の指摘に沿って、法定外公共物の管理・処分に関する事務について、その制度・運用の改善等を進め、又は検討を行う)

7 平成2年法定外公共物の管理・処分について検討
閣議決定を踏まえ、大蔵省、建設省及び自治省中心に検討会開催
・平成3年7月まで6回開催、結論得られず

8 平成3年度及び平成4年度実態調査
・法定外公共用財産の適正な管理等のあり方等の検討に資するため、建設省所管の法定外公共用財産の管理状況、利用状況等の実態調査を実施。(全国20市町村)

9 地方分権推進法
・平成5年6月「地方分権の推進に関する衆参両院閣議決定」
・平成6年12月「地方分権の推進に関する大綱方針」閣議決定
・平成7年5月19日地方分権推進法の制定(法律第96号)(有効期限5年)

10 地方分権推進委員会の設置
・平成7年7月3日総理府に「地方分権推進委員会の設置」

11 地方分権推進委員会勧告
・平成8年12月20日第1次勧告
(法定外公共物については先送)
・平成9年7月8日第2次勧告
(法定外公共物については第4次勧告へ先送り)
・平成9年10月9日第4次勧告
大蔵及び建設省に対して機関委任事務の法定外公共物の財産管理に関する事務区分の整理について、自治事務、法定受託事務、直接執行事務の3案が示され、関係省間で検討し成案を得た上、地方分権推進計画の策定までに分権委に報告するよう勧告

12 法定外公共物に関する連絡協議会
平成9年10月22日大蔵省、建設省及び自治省において連絡協議会設置
・平成10年4月28日地方分権推進委員会に対して検討結果を報告

13 地方分権推進計画
・平成10年5月29日「地方分権推進計画」閣議決定
財産を市町村へ譲与し、機能管理、財産管理とも自治事務とするものとし、機能を喪失しているものについては、国において直接管理を行うモノとする。

14 法定外公共物に関するプロジェクトチーム
・平成10年6月16日今後の法理右端の作成、譲与手続等の検討のため、大蔵省、建設省及び自治省の3省による「法定外公共物に関するPT」を設置

15 地方分権一括法
・平成11年3月26日「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案」閣議決定
・平成11年3月29日国会提出  
・平成11年7月8日可決・成立

・平成11年7月16日公布(法律第87号)

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