カレッジランポ2000-3
地域で支えあってくらす住まい方を考える |
カレッジランポ2000-3報告 地域で支えあってくらす住まい方を考える
■第1回「自立生活型小規模高齢者グループハウス・実践例」/2000年12月15日
講師:古居 みつ子(建築家)
講師の古居さんは、建築設計者として永年高齢者の住宅問題に取り組んできたなかで、自分の育ってきた土地に何か還元できないかと考える地元の兼業農家夫婦と知り合い、シャロームつきみ野という賃貸型グループハウスの企画設計に携わることになった。
高齢の単身者や夫婦が入居しているこのグループハウスは福祉施設ではなく、集合住宅の一種といっていいだろう。プライベートスペースである各住戸は居室・台所・浴室・トイレと、完全に独立した機能を持ち、個人的な暮らしが守られている。ただ、一般のアパートメントハウスと違うのは、居住者が共通で使う食堂兼多目的室と住人をサポートするためのコーディネーター室を持つことだ。食堂では、リタイア後の時間を誰かを支えることに使いたいと参加している男性たちをを含めたボランティアグループの手で、毎日昼・夜の食事が提供され、希望者が利用できるようになっている。
ここではまた、四季折々のイベントや趣味の会も催され、入居者やオーナー夫婦の知り合いの地域の人たちも参加し、ちょっとしたコミュニティセンターの役割も果たしている。講座の中で上映されたVTRに登場する居住者は、それぞれ自分の生活のペースを守りつつ、必要に応じて在宅福祉サービスを受けながら、共にいたわりあい、共に楽しむ、いい関係の暮らし方を探っている。
このような住まい方のメリットとして古居さんは、
(1)日常的な仲間とのふれあいの中で、心身の健康を維持し、介護状態になることを予防できる
(2)必要なサービスを受けながら居住者相互がサポートしあえる
(3)共同化による生活費の軽減を講じることができる
の3点をあげる。当の古居さんもそんな住まい方を自身で実践しようと入居者として、グループハウスの運営委員として活躍中である。
テレビなどで紹介されてからの反響の大きさを聞くと、地域とつながり、支えあって安心して老後を送れる住まいづくりは、高齢者福祉の重要な課題といえる。(2001年1月 月刊ランポNo.40より)
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